六然寺子屋 年内でお仕舞いです
悲しいお知らせをしなければなりません。寺子屋会場であった増林寺と縁ある石坂家の当主で、鍼灸師でもあり、柳谷素霊に資料などを提供した石坂一夫先生が、10月24日に御逝去されました。時代の変遷を感じる今日この頃ですが、これに伴い増林寺で行なっていた六然寺子屋講座も本年12月20日をもちましてお終いに致します。
世の中には「石坂流鍼灸」を標榜する先生が本を書いていらっしゃいますが、石坂一夫先生は、生前あの本が出た経緯と著者と会った時の話をしてくださった事がありました。元々は双方を知っていた神戸源蔵氏が、石坂さんは表に出たがらないからお前が出ちまえよ、とケシかけたのが出版に至る経緯のきっかけになったらしいですが、本が出てしまってから、著者を知った石坂さんは、「彼奴はねえ、俺の目を一度も見れなかったね」と独特の江戸っ子口調で話してくれた姿を今も思い出す事が出来ます。
長野仁先生と、石坂家の過去帳を写真に撮ろうとした時に、霊的な理由かもしれませんがカメラが壊れ、慌てている僕らに、石坂先生は「コピー取ってくればいいさ」と気さくに、無礼を許して下さいました。その時の繋がりで、石坂家と遠縁の岡家と数世代を越えての会合が実現したのも今では良い思い出です。「これ、美味えんだよ、カフェオレ大福!」と薦めてくれた巻き舌が懐かしく思い出されます。あの時、一緒にカフェオレ大福を頂いた、宗家預かりの長野先生の今後の展開を注視したいと思っています。
というわけで、以前、松田博公先生に(お寺でやっているのに何故か;笑)「隠れキリシタン」と揶揄された講座もついにお終い致します
とはいえ、年単位でやってきた事を中止するのも勿体無いという意見もあり、希望者もいらっしゃるので、身体づくりの別伝は別な場所で細々と続けようと思います。
「従業員」と称して(別に「従業員」というわけでもなかったのですが…)うさぎ堂堂主が書き始めてから10年以上続けてくれていたこのブログを、彼女の結婚出産を機会とした卒業以来、貧道が2014年9月よりほぼ予定広報の為に書いてきましたが、読み返してみると随分長い間やっていたような気がします。経絡経穴に関する話から、様々な療術、諸先生方に来ていただいての直伝講習会、ここ数年は三活法をきっかけに活熙術の教伝をやってきました。
活熙術は五行ではなく五大に基づく生理観があるので『五輪九字明秘密釈』に触れたり、いろいろな事をしてはきましたが、正直、何か大きな成果をあげられた気はしていません。
なので、そろそろお終いにしてもいいかなと、実は数年前から思っていたので、ある意味いい機会かと思います。
寺子屋をやっていた為に出会えた人たちも少なからずいらっしゃるので、様々な出会いのHUB位にはなれたかな?と思いますが、出会うべき人は、どういう形でも出会うのが人生というものでしょう。
というわけで、11月は15日に活熙術の根幹である三つの事を今更ながら展開し、12月は20日に、今までの総復習を仕上げて御仕舞いに致します。
別伝は、11月は8日と22日に、12月は13日に(希望者がいれば27日も)行います。別伝の身体作りはとりあえず続行しますので、その予定は今後もこちらで告知していく予定です。
場所を提供して下さった増林寺さんを筆頭に、多くの方に支えられてきた事を深く感謝しつつ、残り少ない2020年を過ごしたいと思います。
ありがとうございました。