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2006年6月17日 (土)

伝統鍼灸1

常々、本屋さんは《伝統鍼灸》なんてものは「とっくに失伝している」と仰います。でも、ワタシの母校は《伝統鍼灸の継承》を校是にウリを出していました。創立者(戦後)から発祥する流れを、伝統鍼灸と呼んでいたのだと気付いたのは3年も終わりに近づいてからです。後輩で口の悪い奴がうんざりしながら「教祖様」と言っていたのを思い出します。和方だって、はたから見れば「ニコイチ教」なんでしょう、きっと。……事実、本屋さんが呼ばれていた某学生グループの講義には「参加しちゃいかん!学会に喧嘩を売るような奴のところに行っちゃいかん。君らを洗脳しようとしているんだ」と、結構有名な某出版社から書籍を出している先生が学生に参加するなと圧力をかけていたそうです。ちっちゃいなぁ。 「あの先生は、それなりに認めていたのに、その程度なのかあ、ざんねーん! 保身に走りやがって!」と本屋さん。 事実ワタシはその先生の本を、学生さんに買うように本屋さんが勧めていたのを見た事がありましたが、今後はきっと本屋さんの毒舌の攻撃の対象になるのでは(笑)

在学中に本屋さんに『帝国鍼灸医報』という、大正~戦前、戦後(戦後物はGHQの校閲印がついてるそうな)の骨太な鍼灸雑誌があることを教えてもらいました。幸い、母校の図書室には入っていました。結構レアモノだそうです。これを読んでゆくと、若いT鍼校創設者が各地の鍼灸師の講習会に出席しては、技やネタの吸収を一生懸命していたというのが分かります。当時は、夫々のお家芸的な鍼灸技術を持った先生方が随分といたんですねぇ。おかしかったのは、「鍼灸師は食えない。だが療術家が食えるのは不公平だ!もっと地位向上を叫ぼう!!」という文面があるんです。今と変わらないですね。鍼灸師は資格はあれども、無資格者の方が稼いでいる。80年も前から変わらないんだから、鍼灸業界の地位向上って言っても無理だな、とそれを読んだ時に見切りを付けました(笑)。

この雑誌の中には片手挿管を披露するという、歴史的瞬間も載っています。披露するのは杉山眞傳流の先生です。「へぇ~」と参加者が食らい付いている様子が目の前に浮かびます。相当珍しかったようですねぇと、本屋さんに言ったところ「当たり前だ!当時は秘伝だったのだ。だから、それを盗み見して出来た教科書が今にも伝わるから、変な片手挿管になっているんだ!」と仰っていました。ほぉ~と、その時はそんなもんかとあまり気に留めなかったのですが、先日のブログにも書いた通り、シュガイザー先生に「その片手挿管は何?」と突っ込まれた際に、本屋さんの言葉を思い出しました。そういえば、本屋さんは、数年前、杉山真伝流の後継者だった姥山先生(当時96歳)という東京の芝で開業されていた先生に会った時の話をしてくれた事があります。盲人のその先生はインタビューの間中ずーっと、独特な指の動かし方を続けていたのが非常に印象に残っているそうです。

★★★なお、六然社の本は、 こちらこちらの書店ウェブサイトから購入出来ます★★★

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コメント

ご無沙汰しております。福岡で開業しているどんたくです。
某居合剣術をこそこそやっているものです。

このようなブログがあるとは存じませんでした。
講座は遠いのでなかなか来ることがかないませんが、機会がありましたら参加させて頂きます。

投稿: 博多のどんたく | 2006年6月17日 (土) 22時09分

もしや、昨年の近畿地方での集いにいらしていた「どんたく」さんですね。見つかっちゃった(笑)。
前回は遠くからお姿を見ていただけなので、今年はお声を掛けさせて頂きますね!

投稿: 従業員 | 2006年6月17日 (土) 23時43分

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