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2006年9月 6日 (水)

多賀大社フォーラム’06 感想

終ってしまった・・・。二日間なんてあっという間ですね。盛りだくさん過ぎて、一瞬にして過ぎてしまった気がしますが、皆さんはどうお感じになりました??

無事に終了しまして、ホッとしております。不慣れな受付対応で、お待たせしてしまう事も多々あり、申し訳ありませんでした。そうそう、懇親会に移る前に、シュガイザーヘルメットが壇上にあって「あ、出し物だ」と思ったのもつかの間、「うぉ~しまった。朝一だったんだ・・・」と気付きました。ご覧になれた皆さん、よかったですねぇ(涙)。某ブログにお写真が載っていたので、それを見て涙をのみます。

今年は12:30からの本番の前に、プレとして長野先生の狂育講演がありました。お申し込みになった方の内、どの位がお見えになるのかと思っていましたが、9割以上が間に合わせてきてくださいました。東京チームは5時起きですかね。我々4人は本屋さんの車に乗って、2時半に出発でした。朝の準備は大阪チームに任せちゃおうか、亜東さんにもギリギリになるかもしれません、とか言っていたくせに、なぜか養老パーキングエリアで亜東書店さんに遭遇、なんでも関西方面に深夜出立で行く際は、京都のO先生らとともに、途中休憩のお約束場所となっている模様(それにしても平気な顔で400キロノンストップで一気に走るのが皆さん普通なのかしら?)。そして7時にはまだ早朝の厳かな雰囲気の残る多賀の社に到着。スタッフ関係者では一番乗りでした。本屋さんの運転ですからね。

来る途中の車中から朝焼けを見て、非日常的な景色を堪能してきましたが(因みに本屋さんは朝焼けなんて、しょっちゅう見ているから普通だそうです)、やっぱり多賀大社の空気は格別でした。高速を下りて、多賀に近づくと水田が広がります。黄色に色付いてきた穂がひしめく中、空を見上げると「秋だなぁ」と高い空になったのを感じました。そう言えば、去年は地震雲が出ていて、本屋さんが「地震が来る」と断言されていましたが、その通り本当にあってびっくりしたのを思い出しました。

荷物を下ろす前に、まず、参拝を済ませました。神社の中をうろちょろしている内に、おでこを蚊に食われました。強烈に痒かった・・・。近代的な建物が視界に一切入らない角度が多いので、多賀法院の時代から同じ風景かなぁとか、空と木々と神社の建物と足元の白い石の調和の取れた空間を眺めていました。リフレッシュというか、2年目なのでリセットという気持ちで浄化されていく感じでした。

本屋さん曰、「神社は神聖に見えて、実は人の欲望が渦巻く汚い所だったりもする」ということです。正木先生のお話にもあったように、加持祈祷系の神社だけは増え続け、もちろん収益も伸びているそうです。21世紀のこの時代にねぇ・・・と仰っていましたね。「皆欲深いなぁ~」と他人事の金にまみれた世界観を無意識に想像していましたが、そう言えばお賽銭を投げながら「鍼が上手くなりますように」とお願いしたのはこのワタシです(笑)。同類ですね、あはは。「本当は自分を省みて、日ごろの感謝をする場所だ」と本屋さんが言っていた事を今になって思い出しましたです。来年こそは!

さてさて、午前はシュガイザー節は炸裂していたのでしょうか? 受付に追われて、殆ど内容がわからなかったのですが、笑いが随分起きていましたね。先生は来た時はスーツだったのに、なんで出番を前にしてシマシマTシャツに着替えてんだ??と一瞬思いましたです。だって、シュガイザー先生は人前に立つときはどんなに熱くてもYシャツとネクタイを装着します。先月のムシムシ暑かった勉強会でも「汗が搾れる」とお耳まで真っ赤になっても、ラフな格好は致しません。今のご時世、ちょい悪オヤジ風にシャツ一枚でボタンを多めに開けるという手法もありますし、南国風でないアロハシャツだっていっぱい売っていますからねぇ。一度「お話になると暑いでしょうから、ポロシャツの類で良いのでは」と聞いてみたのですが、「お金を払って僕の話なんかを聞きに来てくれているのに、そういう失礼はできません」ときっぱり仰っていましたからねぇ。(本屋さんは本屋さんでネクタイは冠婚葬祭しかしない、形は大切だけど礼儀は姿格好じゃないって主義みたいです。でも大抵黒い服ですねえ)。シュガイザー先生はこの日はわざわざ着替えたのは、レジメにあるように【ろーてく・のーねくたい・ライフ】を表現してのことだったのですね。
そう言えば、全日本鍼灸学会・千葉大会の時も朝一番でも凄い人の数が入っていました。あのレジメは今となってはかなり貴重ですよ。今回手に入った方、和方鍼灸友の会の原点を紐解くこの資料を大切に保管くださいませ。千葉でシュガイザー先生を初めて知ったワタシは、「これで進む方向性は決まった!」と興奮気味に会場を出る際、余っていたこの資料をあざとく見つけ、「友達がこれなくて・・・」とかナントカ言って2冊もぱくった迷惑な奴です(笑)。もちろん、普及活動に使いましたよ。今回においては、皆さんお行儀が良くて、そんな方は一人もいらっしゃいませんでしたね。

さて、シュ先生の講演中に正木先生がまず到着されました。お馬に乗られる正木先生は夏らしく日焼けされていました。先生は猫をたくさん飼っていらして、「魔女の宅急便」の宗教学講座の時も猫の事を随分お話になっていましたよ。しばし、雑談をしながら「授業を持っている、〇〇大学の学生は偏差値は高いけど、マンダラ塗り絵をさせると、≪生きる力≫にかけているのを痛感する」と言った話しを聞きました。ワタシは単純に頭が良いが、人とコミュニケーションを取るのが苦手なタイプを想像しましたが、どうもそういう分かり易いステレオタイプではないそうです。頭がいいので、一見コミュニケーションも非常に上手に取るが、実は希薄な関係を望んでいる・・・、そういうタイプがゴロゴロいるそうです。鍼灸バカといった濃い人間ばかりと付き合っているこの頃ですので、ワタシの周りには見かけないタイプですが、能力があるのにもったいないなぁと思ってしまいます。
参加者のうちの一人が、職場でマンダラ塗り絵をやってもらったら、実はこんな風な傾向が数名に見られた、と先生にお話になっていました。社会生活を普通に送りながら、内面は病んでいるという人間が身近に結構いるみたいです。そういう人にこそ、人に直接触れて行う鍼灸の技術が役に立って欲しいと、正木先生はよく仰っています。

続いて、昆先生がお昼前に到着されました(フォーラムの中身を聞きたかったにもかかわらず送迎をして下さったF先生有り難うございました。この場を借りて御礼申し上げます)。「老中医そのもの」という風貌は一見にして、「昆先生だ!」と分かりました。ロビーでお待ちになるのかと思いきや、シュ先生の講演会場に入り、しばらく座ってらっしゃいました。よく来てくださったなぁ、と感激いたしましたが、これもニコイチの類希なる知識量と熱意が老中医を動かしたのかぁとその恩恵に預かれてありがたい事であると嬉しくなった次第です。講演の内容は、特効穴や顔面神経痛は手術なんかしてもいいことなくて独特な鍼の仕方で治るとかの具体的な話が多かったようですが、「これだけ実用的な医療である鍼灸をもっと自信をもってやっていってほしい」というメッセージが、込められていました。「皆さんがどれだけ勉強なさっているか知りませんが・・・」という耳が痛い言葉も出ていたそうですね。参加者中に「色々な勉強会に行くけど、長野先生の会に来るといつもヘコみますよ。もっともっと勉強しなきゃって」と仰る先生が居ましたが、昆先生に言われるとさすがのニコイチもヘコむのかもしれません。この昆先生のお仕事の一部がいずれ六然社から形になって出版されます。当日は出版予定の本の過激な「まえがき」と「あとがき」、そして昆先生の過去の論文の一部が参考資料として配られました。さっき読んでみたら、経絡治療についてや、刺さない鍼に付いて、1970年代に書いておられるんですね。事務所には、昆先生の過去のお仕事の資料が山積みになっていますが、それらにちゃんと目を通すだけでもワタシは一生かかりそうです。

午後の第二弾は新城先生の講義でした。シュガイザーファンと自ら仰る新城先生は、奥様共々、もちろん朝一からお出ででした。今回は最新兵器を携えての登場です(笑)。虹彩撮影を眼科で使用する機械を使って行い、コンピューターで自動的に虹彩診断を行う、というコンセプトで現在プログラムを作成中だそうです。試しにワタシも虹彩を撮って頂きました。まだまだ改良中という事ですが、この機械が完成すれば眼科医が虹彩診断を使って根本的な治療ができるようになるといった幅広い視野まで組み込んでいるとお話になっていました。「じゃぁ、鍼灸師の出番はなくなっちゃうのですかぁ・・・」と力無く聞くワタシに先生は、「そうじゃない、情報の共有化で広がる事はいくらでもあるでしょう」と≪考え方≫を優しく教えてくださいました。どうも、鍼灸師ってのは資格を取って、待っているだけで仕事が無いと嘆いた挙句に廃業・・・というパターンが多いように感じます。先生のように、医学の東西を越えて、現実的に利用可能な新しい診断方法を提供する域まで仕事をしてしまう、驚異的な鍼灸師は滅多にいないのかもしれません。今回初めて新城先生を知った学生さんは「風貌が鍼灸師っぽくなくて、衝撃を受けた(笑)」と言っていました。「ゴルゴ13に似てらっしゃるから?」と聞いて見ましたが、そうではなく、それこそ≪生きる力≫じゃないですが、力がある人間そのものっていう人と成りが鍼灸師っぽくないらしいです。吹けば飛ぶ~が鍼灸師なのでしょうかね(笑)。ニコイチも飛びそうにないですね。

昨年の実技講演で、後ろの席の方々が見られなかったという反省点を活かし、今年はベットを囲んで一列目は椅子に坐る、二列目は立つ、三列目は椅子に立つ、四列目は机に立つ、といった配慮がなされました。これはとても効を奏し、実技を間近に見る事が出来て実りが多かったと思います。

初日最後の先生は、南谷先生の「楽しい散ずる鍼」でありました。先生にお会いするのは初めてでしたが、年輪を重ねて尚澄んでくる人間性とでも言いましょうか、目下の人間にも常に丁寧に謙虚に大切に接して下さるお心遣いには敬服致しました。実は、5日火曜には先生から六然社にお礼のお葉書が届きました。去年の鍋島先生の時も「やられた!」と大先輩から先に御礼を頂いてしまったことを恥じましたが、今年も二の舞を踏んでしまいました。進歩がない・・・。先生の散ずる鍼を見て、シュガイザー先生が修得しようと取り組んだ散鍼のルーツは「これだったのか!」と感激いたしました。長野/寄金チルドレンであるワタシは更にその親の世代を見た感覚に酔いしれました。先生の手さばきは、本屋さんが言う所の「枯れた技」だそうで、無駄な動きが削ぎ落とされいるモノだそうです。患者モデルさんとの絶妙なやり取りも「枯れた技」の一つであるようにも思え、年を取って磨かれる職業である事も事実だなぁと思いました。普段だったらワタシが教えを請う先生方も、南谷先生の前では参加者の一人ですから、真剣に学生の顔になっているのも思えば不思議な感じがしました。刺絡学会代表とでも言いましょうか、「はい、脱いで」と言われてS先生がモデルになり、「このペンで反応点に印をつけて」と言われてK先生が施術前後反応をチェックする光景なんて普通じゃ見られません(笑)。翌日の講師でもある、大浦先生も借り出されていましたし、南谷先生ワールドに皆が引き込まれた実演でした。散ずる鍼大好き!のワタシにとって、南谷先生との出会いをこの日で終わらせるわけもなく、ちゃっかり懇親会の席上で講習会の段取りを付けておきました。「シュガイザーとの夢の散ずる鍼のコラボレーション」、もしくは「六然・直伝講習会」と言った辺りで実現可能ではなかろうかと踏んでいます。日程は未定ですが、近い将来的には開催したいと思っております。余談ですが、肌の見方において小児鍼の谷岡先生との共通項が随分あることを懇親会でお話し出来た時に伺いまして、肌の見方について少しだけ核心に迫れた気がしました。

これでもまだ1日目の途中です。全3回ぐらいでお伝えする感じになりそうです。

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コメント

まー、いつもありがとうございます。 m(_ _)m 
年老いたゴルゴですけど、よろしお願い申し上げます。

しかし、上手いですねー、描写が・・・、

多くの書物を読んだひとは語録が多いので、読み応えもあります。

投稿: ゴルゴ36 | 2006年9月 6日 (水) 21時19分

こんな駄文をお読み頂き、恐縮です。
「読み応え」と言うのはですね、ただ単に長過ぎるだけかと・・・(笑)。適当な情報量をと思いつつ、作文好きが高じております。携帯でご覧になっている方へは、嫌がらせとも言えるレベルに達しつつあります。

投稿: ワタシ | 2006年9月 8日 (金) 14時56分

ご無沙汰しております、漢方鍼医会の二木です。

「あはきワールド」の記事から、多賀大社フォーラムを主催されていたのを知りました。実はですねぇ、私の家と治療室は多賀大社から自動車なら10分程度のところにあるのです。子供の頃には自転車で遊びに行ったくらいです。
多賀大社で鍼灸に関する行事があると聞いたことはあったのですが、このような催しだったのですね。
とてもおもしろい報告だったので、続きをまた読ませて頂きます。

投稿: 漢方鍼医会の二木です | 2006年9月14日 (木) 16時09分

はじめまして、二木先生。そんなにお近くに住んでおられるとは!
この多賀フォーは長野先生と寄金氏の趣味でやっている和方鍼灸友の会の恒例ビックイベントです。流派を超えての集まりでして、鍼灸のあり方そのものを追求している会であります。全3回で報告しますので、また覗いて下さいね。

投稿: ワタシ | 2006年9月17日 (日) 22時06分

こんにちは。大阪の鹿島ともうします。今回はじめて参加させて頂きました。他の鍼灸の勉強会では聞けない、講義・実技ばかりだったのでとてもおもしろく、今まで参加しなかったのが悔やまれます。特に吉永先生や正木先生のお話は私の研究テーマに通じるもので、勉強になりました。

残念なのは質問の時間がほとんどなかったことですね(吉永先生の講義の後にしか質問できませんでした)。2日でてんこ盛りの内容なのでしょうがないといえばしょうがいないですが。。。全5回ということですが、最後に講義録ができたらなぁというのが感想でしょうか。
来年も参加させて頂きますのでよろしくお願いします。

投稿: かしま | 2006年9月20日 (水) 14時55分

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