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2006年12月

2006年12月28日 (木)

12月身体作り大盤振る舞い

さて、12月の身体作りの講座についても書いておかねばなりません。読んでくれている読者の為もあるのですけど、このブログはワタシ自身の備忘録の為もあるのです。 とはいえ、今回は感想を寄せてくれている人(最近こればっか?)がいらっしゃるので、それを、またまた今引用させて頂きます。

……の前に。熱烈な読者ならお分かりかと思いますが、11月の身体作りの感想を書いていないのであります(全部をコピーしていると言う恐るべし声を聞きました。怖いです・・・(笑)。でも、冗談で本屋さんはいずれ出版してやってもいいと言っています。題名はもう決まっています:爆笑)

11月は「軟体動物化する」とでも言いましょうか、ごろ〜んと床を転がる際に、身体の重みと最小限の筋肉を使用して転がる技を習いました。これは、片麻痺の患者さんに応用が利くそうです。簡単に書きましたが、はっきり言って出来ません(笑)。もちろん本屋さんは「なんだそれ」っていうくらい、ダレダレのごろ〜んが出来ます。これは見ないと感動できないですね(笑)。どうしてこういう事を教えてくれたのかと言うと、いかに人間は無駄に大きく筋肉を動かして疲労していく生き物か、ということを知っておけ、という感じでしょうか。腹筋を使わずに起き上がるのも習いました。本屋さん曰く、「要は骨を動かすんだからね」。

その例として、腕を曲げるのに上腕二頭筋を収縮させないでできるっていうのを皆の前でやってみせてくれました。前腕を屈曲させるのに、普通は上腕二頭筋を使います。みなさん解剖学でもそう習っているはずです。仰向けに寝て横に伸ばした本屋さんの手首と上腕二頭筋の部分を上からしっかり体重かけて押さえておくのですが、前腕が持ち上がる瞬間に上腕二頭筋に収縮がおきないので、みんな不意打ちをくらったように騙されてしまい転倒しそうでした(笑)。

これができるようになったら、身体のいろんな所の凝りがなくなるなぁと思います。ワタシは3年前まではすごい肩こり性でした。胸鎖乳突筋はつまめない程痛かった。本屋さんに色々習ってやっているうちに、今となってはグィ〜ンと胸鎖乳突筋を引っ張る事だって出来るぐらい柔かい。ってことは首の縮み具合が大幅に改善しているのです。この縮み具合ってのが、最近凄く気になります。「あ、今肩が上がっていた」「右足が上がっていた」というのが、ムカツクぐらい頻繁に察知できます。しかもどんどんマニアックになってきて、「この角度にした時の、斜めに張るこの奥のひとすじ」という様に連続する動作の滞りポイントが浮き上がる…ってな具合。本屋さん的には「身体の姿勢を鏡を見て矯正するのではなく、自分の内なる感覚を磨いて欲しい」と言っていたので、これは良い傾向だと思いますが、本当に日常には無駄な緊張がはびこっています。動作の癖でもあるのですが、凝り性の人程、動作中にいらぬ緊張を入れていますね。人のはよく分かるので、見かけたときはポンポンと叩いてあげます。そうすると、皆さんはっとします(笑)。ワタシのも見たらポンポンと叩いて下さいませ。

さて、12月。身体作りはせずじまい。でもあっという間に2時間が過ぎました。何をしていたかというと、膝下、肘下でどれだけ身体が変えられるのかという点で手技を教えてくださいました。感想を読んでいただいた方がお分かりになるかと思いますので、以下どうぞ。

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今回は午前の経絡経穴&午後の身体作りを通じて手技系のネタが多かった気がします(毎回なにげに午前の講義と午後の実技がリンクしているのに気がついている人もいるようです)。
もちろん三焦経を語るに身体の捉え方が大事なことをふまえて解説されていたのだが、なぜ三焦経をいじくると身体がそこまで変るのか?がわからない人には???かも知れませんね。ここに本屋さんの真髄である、肘から先、膝から先だけで身体を調整する秘密と寄金流散鍼の極意が隠されているのに残念ですね。

昼からの身体作りはどなたかの感想にもあるように安すぎる(笑)いや、勿体ないくらいの口伝伝授会だったと思います。先生が足関節を締める動作を見せて、実際にやらせてどこまで模倣できるかやらせてみる。こ、こんなやさしい指導が今まであったであろうか(笑)。こんなやさしい師匠につきたかった(笑)。

ものすごく大事な事を教わったことに皆さん気付いたであろうか?
足首の締め方だけではない、それより大事な技の盗み方を教えてくださったのだ。
一つの技を見るときに、術者がどこを見て、どこを感じ、どこに効かせているかを一瞬で見極めないといけないのだが、その勘所をご教授いただいた。これによって今まで何気に眺めていた師の技の着眼ポイントが見え、より盗みやすくなるはずである。
 おそらくシュ先生の講義の時に、シュ先生の打鍼の持ち方や手つきを誰一人覚えてなかったことがきっかけのような気がするのだが、「手から手へ」伝えたいものが見せても残らないんじゃ残念というより落胆だったのだと思われる。(だからこそ、ビデオ取っちゃダメ、自分の目で何所を見て何を盗むのか、の視点のヒントを伝えて下さったのだ)

(技術の講義はあっても)技の盗み方を目の当たりに講義していただける機会なんて普通ではあり得ないことだ。
ある意味「極意中の極意」であり、その盗み方を学ぶために皆修行し、時間を費やすのでは?? その真意に気付けば今後勉強会での参加の仕方、見方が変るはずなので、そういった意味では勉強会10回分くらい(それ以上!、というよりこうした視点を教える人って殆どいないんじゃ?)の価値があったと思うのである。鍼灸の勉強と捉えている方には手技系の身体調整が必要なの? とお思いの方がいるかも知れませんが、それでは寄金流調整法は理解できないし、木を見て森を見ず、証を診て身体を診ずです(病気や脈や証を立てるのは好きだけど身体に興味がないんじゃない?と言われてしまいます)。
「鍼を刺すだけで治るわけないじゃん」の真意に気付けない人は、鍼だけさせばいいと思います(笑)。

来年度以降の講義をどうするかについてのアンケートがありましたが、どんな内容であっても、様々な切り口と師の経験からくる口訣が含まれており、どの勉強会ででも普通ではあり得ない視点からの講義は魅力的です。その師の世界観までもを知り再現できるようになり、できることなら後世に残していきたい。

身体作りの基本は地味な肉トレの部分で自己鍛錬の世界ですが、あれによって今まで漠然としていた動きの秘密に気付かされ、より的確に活用、指導出来るようになりました。私自身が鍼灸を用いてやりたい世界感は手技系ベースです。
鍼灸の世界に入って一番がっかりしたことは学校もその他も証立てや配穴はあっても、身体全体のバランス(への視点)は無視だったこと。凝っていれば阿是穴とばかりに鍼打って筋をゆるめるだけ。正直クラッときました。いくら膝の痛みを和らげてあげても患者さんが帰られるときに右肩を落としてバランス悪く帰って行かれるのって美しくないじゃん。
弛めることと緊張させることで症状が改善することってたくさんあって、鍼を使うときにそれらが意識できるだけで治療効果はグンとあがるはずです。

様々な講義の中で何かにピンと来て、それを深められ自信が持てるようになったら、自ずと他のモノも極める視点が養われていることになります。一つを極め、ある一線を越えると他のものも一緒なんだと気付きます。極めるコツに気付きます。それらを幅広く勉強できるなんて素晴らしい講習会ですね。それらを享受することが出来感謝しております。

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よい仲間がいると勉強も楽しいですね。ある方は「鍼灸は出会い系」と仰っています。先生との出会い、仲間との出会い、患者さんとの出会い。ワタシも同感です。「多くの鍼灸師は小山の大将」的傾向が強いと毒づく本屋さんではありますが、そうでない人種ももちろんいらっしゃる。本屋さんが積極的に結んでいる交友関係を見れば一目瞭然です。素敵なご縁で広がっていく和方鍼灸友の会も同様です。「どうせやるなら楽しくやろう!」本屋さんの座右の銘(の一つ?)を今年最後の言葉として、年末のご挨拶と代えさせて頂きます。

来年はいつもの経絡経穴講座に引き続き、東洋はりでのニコイチ競演で幕開けです。その一週後には、福岡で六然社の新刊『鍼灸開業繁栄の秘訣』発売記念を兼ねた講演がございます。それぞれの会場で、どんな新しい出会いが待っているかと楽しみにしております。それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。来年も変わらぬご愛顧をお願い申し上げます(新刊買ってねぇ:笑;それから一部の人にはこっそり新年会のご案内がいくかもよん。日本酒&ワインの夕べかも……)。

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2006年12月27日 (水)

12月経絡経穴講座 感想

 今年最後の本屋さんの講座でした。年の瀬も押し迫る中、残り2回となってしまった寺子屋(文字通り本屋さんと縁のあるお寺でやっております)の熱気は高まり続けております。

 さて、本の紹介からスタートしました。前回ブログでも紹介した日野先生の本やホルモン関係の書籍の後、郡山七二先生の『鍼灸臨床実例集』、『鍼灸治療とその実態』の2冊が今回のメインでした。関西の先生で、内臓刺等をバンバンやり、眼窩内刺針を世に出した人といえばお分かりの方も多いのではないでしょうか。経絡否定論者である郡山先生は脊髄断区という考え方で臨床を行っていました。昭和50年代以前の鍼灸の医案集(カルテ集)は日中を問わず珍しいものだそうです。「疾病を器質性と機能性に分けることすらナンセンス。器質に何等かの変化無しに、単なる機能だけの異常は生じない筈であって・・・」と言っていたり、「一切の治療は刺激効果である」とか、気管支炎の治癒について「以上いずれの取穴を見ても皆脊髄断区だけで、その他のツボを使わなかったことをよく見、よく考えてほしい」と言っている。本屋さんは「経絡を捨てるのならそれでいいが、郡山先生の経絡否定論を踏まえてから考えてもらいたいですね、経絡を語るなら、この郡山先生の主張を乗り越えていかなくてはならないはず!」と締めくくっていた。鍼灸を臨床を通して実績をあげつつ、ずっと研究されてきた先生の貴重な本でございました。鍼灸科学派の先生方はこの本を読んでいるんでしょうか??  経絡経穴の講義で敢えて「経絡否定派」の先生を絶賛する、この辺が、本屋さんが頭の固い人には理解されず、また一部に熱狂的なファンも出来る理由の一つではないかちら。

 また、「目的意識がしっかりしている治療は人を騙せる」と(「騙せるって言うのは本屋さん独特の言い回しですけどね:笑)。目的を持って治療していない、自分が今何を狙って治療しているのかが明確じゃないから治療時間が異様に長いとか、意外とこういうことする人が多くてびっくりしていると。つまり無駄な要素が多分にあるわけですね。(郡山先生の治療を読んでいると、実に目的がしっかりしています→だから治る!)  一生懸命さで(それが伝わって)治ることもあるけど、自分が治療で疲れてちゃもったいなでしょとも。前にも書きましたが、長ければいいってもんじゃない、慰安の部分もあっていいけど、決める所は決めないとぼやけた治療になるよと注意を受けました。(「反応を見るために触っているんだか、身体を変えるために触っているんだか、なんとなくどうしたらいいのか分かんなくて触っているのか、よくわからない接触が多すぎの人がすくなくない!」と言われてしまいまぴた……。)足の指を持って、どこに(講義中に口伝)作用させるのか、かかとを使ってどこに(口伝:笑)刺激を送るのかという手技の事も言っていましたね。首の凝りやストレッチ痛みたいなものを瞬時に取る秘伝も公開! (あんなの見せちゃって良いのか?!って某先生の感想でした)。 体の方向性というか、つながりというのが本屋さんには手に取るように明確なようです。パチンコ台も同じだと言っていました。釘の向きでどう玉が流れるかを読むのは、人体を読むのと一緒なんだそうです(笑)。

 例えば、痛みを訴える患者さんを治療するとします。こうした場合、3つのポイントと順序があると本屋さんはいいます。①痛みの原因を取り除く、②体を緩めることによって痛みをなくす(痛みによる緊張をとる)、③痛みを麻痺させる。そして、この順番でやるべきなんだそうです。①ができればOK、出来なければ、②、それでもダメなら③という風に本屋さんは治療するのだと。 例えば、膝に水が溜まるのは炎症を冷やすための身体の仕組みであって、それに対して安易に関節から水を抜く対症療法は良くないという理由はよく聞くのですが、本屋さんはさらに納得できる解釈を話してくれます。関節胞内が膨らむ理由として、関節の離解と見るとアラ不思議。なるほどぉと思えます(ここからAKAの話へちょっと脱線)。ツボの話以前に、体の診方を沢山話してくださるのはとてもありがたいことです。参加者からのアンケートの結果、「わき道にそれた話を途中でやめないで!」という声が殆どだったので、本屋さんも大手を振って話がドンドン違う方向へ進んでいきます(笑)。

 他にも脊椎の動かし方や、霊術の話。霊術は多賀フォーの再来のようで楽しかった。治療においてはどうしたって「気持ちの問題」は切り離せない、というのが本屋さんがよく仰るところです。皆さんがご存知の現在の治療家の中にも、もちろん霊術治療家の正当な後継者がいるよ、という具体例を挙げられて、みんなが納得していました。井村宏次先生のことも紹介されていました。この事務所にも「おや、こんな所に井村先生!(の御著書)」という出会いがあります。野口整体の師匠でもあった松本道別先生のお名前の読み方で通かどうかが分かると教えてもらっちゃいました。この辺り、「口伝」ですねえ(笑)。

 脈を診て整えばオッケー、というのは「アナタの頭が整っただけ」とばっさり切っていました(笑)。でも、誤解しないでいただきたいのですが、本屋さんも見るべきときは見ますよ。シュガイザー先生も脈診治療をされますし。脈だけ診て、患者さんが治っていなくても「また来週」と帰すような商売をやめてほしいとの事のようです。

 操体法についても本屋さんらしい切り口で「こういうものだ」という要点を突いてらっしゃいました。橋本敬三先生のお人柄があってこそ、あの治療法が功を奏したのだといいます。非常ににこやかな穏やかキャラだった先生は、患者さんをリラックスさせることに長けていたそうです。だから、威圧感のある患者さんを緊張させてしまう人では絶対に真似できないのが操体法だそう。治療法と治療家のキャラは不可分なことが多いんだ、というお話には大納得です。だから、その治療法が素晴らしいと思ったら、どういう人がやっているかという点を見ないと本質は見えてこないと本屋さんは力説します。キャラにあったものしか所詮は出来ないのだ、と知りつつも、ワタシのように治療法が確立していない者はとにかく色んなものを真似してみるところから自分の治療法を見つけていくしかないな、と思いますです。時間が掛かるかもしれないけど、それも楽しい作業です。

 本屋さんの治療を一言で言えば「下着を見ない治療法」です。まず、脱がせませんね。世の中にはパンツすらも脱がせる治療院もあるそうで、そうした話を聞いていてふと、「そういえば、本屋さんの助手をさせてもらっている時は下着をみないなぁ」と気付いた次第です。巨鍼は別ですが、巨鍼を使わない時はまず見ないです。「面倒くさいから」と言っていますが、これって大変です。背中は大きく開けてもらったほうが治療しやすいし、臀部を使うとか、環跳を使うとかって時は下着を大きく下げるか、上げなくてはやれません(腰痛を訴える患者さんの腰部に鍼を打ったことは私の知る限り一度もありません!)。「さっさと患部を出せ」という治療家の都合を好まない本屋さん。「脱がせないと出来ない」、これは局所治療的鍼灸の考えを抜けきれないからであって、発想を変えてみると他でどうにかできることって結構あるようです。「要は治せばいいのだ(理屈を捏ねたって症状変わらなきゃ負けじゃん!)」これが自論の本屋さんですが、そういいつつ、じゃあ何でもいいのかっていうとそうではなく、患者さんの「精神の侵害刺激」(本屋さん談)というものにも相当気を使って治療しているようです。神業に近い気がするけど(笑)、「そうじゃない」、「神業なんかじゃなく、誰でも出来ることでしょ」としきりに言っているので、経験値に成り立つ方法論なのだと思います。下着を見る事がまずい、というのではなくて、治療家が当然と思っているけど一般的には「えぇ~、いやだぁ」という部分はしっかり理解しておくようにと釘を刺されているのだと思いまぷ。そうそう、この話になったのは膻中の代わりに手の経絡のあるツボを使う(口伝:笑)というのを教えてもらったからでした。「だって、野郎に胸部を曝すのが嫌な女性って少なくないでしょ」と、考える人はいても、「でも膻中使わなきゃ!」と思って使っちゃうのが普通の治療家だろうと思いますが、そこで敢えて、別なルートを考えてみる。こういう相関関係の引き出しの多い所が、本屋さんの特徴ですね。特殊な活法を幾つか持ってる強みもあると思いますけど……。

 「人間は自分の経験に救われる」、一方で「人間は自分の経験に一番騙されやすい」という二面性に注意してねと。う~ん、その通り。常に冷静に第三者的に自分を見る目がないといけませんねぇ。関係ないですが、年末は美味しいお酒を飲む機会も多く、結構しくじってるんじゃないかとヒヤヒヤしています(笑)。だって、ココには全国より美味しいお酒が集まり、その恩恵に与る機会がとても多い(笑)。しかも、本屋さんの周りの人々って意外と飲まない方が多いんです。本屋さんもバイクでの移動が多いので飲まないことが多い(だから頂いた酒もちょっと味見るだけで殆どお客さんに振る舞っちゃう)。シュガイザー先生も飲まない。だから、三人でご飯を食べている時は、先生方を差し置いて大体ワタシだけが飲んでいる。マ、マズい・・・。

余談ですが、先日、ゴルゴ36夫妻に池袋でお知り合いがやってらっしゃる中華料理屋さんへ連れて行っていただきました。

……以下何故か本屋さんが知ってました情報:::『『 このお店の名前は「四川苑」。池袋西口マック裏、と言えば分かる人は分かる店。とはいえ所謂日本人が考える「四川料理屋」ではなく、四川火鍋(sìchuān huŏguō)が有名なんですね。それもどちらかと言うと日本人よりも本場の中国人によく知られていることからもこのお店のディープ度、妥協を許さない美味しさの追求が分かるわけですね。お店の老板の奥様、成燕娟(美人!)さんは、中国楽器"揚琴"の世界的演奏家で何度もコンサートを開いているので知ってる人もいるでしょう。娘さんの汪成さん(当然美人!…会ったことないけど写真は見た!)さんも、二胡教室で指導もしている演奏家です。お嬢さんはブログもやってます。<<http://erhu11.exblog.jp/>>辛い麻辣湯と鳥の白湯が基本のペア鍋で羊肉しゃぶしゃぶが食べられるの日本では数少ないお店の一つです。』』

 どれも本場の味を生かしているもので、中国人のお客率が圧倒的に多いこのお店では豚の脊髄料理が出てきます。ぶっつり棘突起で真っ二つに分断された脊髄の周りにこびりついたお肉を食べるのです。「おぉ、これが横突起ね。髄は色が違うねぇ」などと思いながら、ほろほろと箸で取れるお肉を頬張る図はちょっとエグイ(笑)? その日はゴルゴ夫妻の酒豪伝説も聞けて本当に楽しかったです。紹興酒は中国では老人の飲むお酒だそうですが、チビチビ熱燗にしたのを飲むのっていいですねぇ。「とりあえず生!」とオーダーすることは滅多にできない、冷え性の味方であります。

 あぁ、随分話がそれてしまいましたが、この辺で終わりにします。「アンタいつまで仕事サボってんの?」という天の声が聞こえてきそうなので(笑)。

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2006年12月23日 (土)

長野先生講座 門外漢でもここまで見える

 本当は、黒忍者の経絡経穴講座&身体作り(技の見取り方&膝より下、肘より下で身体を変えるというスペシャル企画でした)を先に書かなくちゃいけないんですけど、今回はシュガイザー先生の「診極図説2回目」を先に書きます。というのも、お手伝いをしてくれていた黒忍者の弟分の方から、秀逸な感想文を頂いたからです。御本人は「八百屋」と自称していますが、さすが黒忍者が「把他当自己人看待」な方だけあって、素問の一説を暗唱していたり、散鍼が出来たりします。こんな「八百屋さん」は普通いません(笑)。

==========以下 無断引用です=========
 前置きが長くなってしまいましたが、講義の感想をお送り致します。
今回も、大変勉強になりました。と言っても殆どが鍼灸の歴史…「その時、歴史が動いた」をそのまま聞いているような面白さでした(笑)。とは言え、これでは小学生の読書感想文ですので、もう少し付け足し致します(笑)。 シュガイザー先生も最後にお話しされていましたが、では、何故、ああいう”歴史”を学ぶのか?知識だけで鍼灸が上手くなるのか? これは書道にも同じ事が言えますが、「上手くなる」とも「ならない」とも言えると思います。少し前にフジテレビでやっていた「グレートジャーニー」なども同じような事だと思いますが、つまり「自分のルーツを探る」という事なんだと思います。

 では、ルーツを探って何が分かるかと言うと、「自分」(の、やってる事)が分かるワケですね。それによってより理解し易くなると。ですから、私以外の皆さんには、非常に大事なお話しだったワケです(今の私には無用の長物です。何せ八百屋ですから:笑)。

 で、更に、(これが一番重要だと思いますが)理解出来ることによって、「間違えなくなる」という事なんだと思います。誰が何を考えて、何をやって、どう伝わって来たのかを知ることによって、その末流である自分が、どこへ行くのか、何をやるべきかがハッキリするので、方向性や、成すべき事を間違えなくなるのが一番のポイントでせう。そうする事によってはじめて、タイムループの掛った「伝統」という技を会得出来るのだと思います。そうやって一つでも会得出来れば、自分の基礎ともいうべきバックボーンが出来上がるので、あとは何をやってもちゃんと吸収出来るのでせう。

 例えばそれが「虹彩診断」のような最先端であっても「自分」がブレない(間違えない)で、活用出来るのだと思います。まぁ、書道でもそうなのですが、結局、師匠のバックボーンまでも含めて理解出来ないと、技などは総て「皮毛」にしか成らない…って事ですね(笑)。そういう意味では、シュガイザー先生のバックボーンを少し垣間見た気がして、「この人はホントに凄ぇなぁ」と思うと同時に、ここにいる人達は、シュガイザー先生のどこまでを習いたくて来てるのだろう? とも思いました。「本物」の技が欲しいのか、それともシュガイザー先生というブランドのついた「毛皮製品」が欲しいのか?(だからバックボーンも出来てないのに「あちこち顔出して《毛皮を集めても》もダメよ」となるワケですね:笑)

 因みに、アンジェラの為に付け加えておきますと、同じ分野で既に秀でていらっしゃるゴルゴ36先生や本屋さんのような方は、同じようなバックボーンを既にお持ちなので、技だけを見てもあっという間に吸収してしまうのです。ズルいですねぇ(笑)。こういう人達はあちこち顔を出しても大丈夫なんですよ(笑)。 結局のところ、グレートジャーニーに近道は無いのです。飛行機で行っちゃったら「辿る道」には成りませんからね(笑)。

=======無断引用終わり==========

以上でした。個人的な面白事は割愛させて頂きましたが。あ、ちなみにこの感想を送って下さった八百屋さんは、身を挺してワタシの巨鍼の練習台になって下さっています。ワタシが普通に巨鍼が打てるようになれたとしたら、それは全てこの八百屋さんの御蔭です。毎回治療後に(かなり甘口だと本屋さんは言ってまぷが)レポートを送って下さいます。今週もワタシは鍼を長くして八百屋さんの登場を待ってます(笑)。

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2006年12月16日 (土)

房中術つながり

不妊治療をされている方に最近よくお会いします。それを目的に治療に来ているわけではなく、鍼灸が効くとは想像もつかないみたい。そんなモンだろうなぁ。学生時代の友人が勤務している某鍼灸治療院ではホームページで盛んに不妊症治療を謳っているからか知らないが、一日中めまぐるしく回転する院内には不妊治療を受けながらの女性で溢れているそうです。治療内容を根掘り葉掘り聞いてみると、患者さんは自分がどういう身体状況で、どういう治療を受けているのかを理解できていないらしく、その先生は現代医学の不妊治療を深く勉強され、各病院の特色を把握しながら詳しく説明してあげる役割を担っているのが大きなポイントだとワタシは思うっ。因みに30代半ばの男性の先生です。

こういう成功例を目の当たりにしていたので、不妊治療の実際を知っておきたいなぁと思っていた矢先、事務所に置いてあった本が目に入ったのでご紹介します。

『「はりきゅう」治療でしぜんな妊娠  あんしん出産』 中央アート出版社 日野勝俊著1500円

専門書というより、素人さん向けの分かりやすい導入書です。 本屋さんに聞いてみると、著者の先生は、以前本屋さんがやっていたミニコミ鍼灸雑誌(本屋さん談:笑)『TAO鍼灸療法』でも原稿を書いてくれた先生らしい。本の内容は、現在病院で行われる不妊治療の実際についてというのではなく、男女の生殖の意味が生理学的に分かりやすく説明されているので、この部分が私としてはちょうど「コレコレ」という良い本でありました。鍼灸治療の具体的な方法論も述べながら、かといって鍼灸治療を強調した内容でもないのですが、どういうメカニズムで妊娠に至るのかを至極簡単な生理学で説明してくれているので患者さんに説明する時とか助かります。

というのも、事務所にたまにいらっしゃる梅川純代房中博士と本屋さんの房中談義を耳にする機会も多く、「そうなんだぁ」と目ウロコの連続の会話なのですが・・・。ご紹介しましょう。この、梅川純代房中博士とは、女性で房中術を研究されているのは世界唯一という方らしいです。著書に、

『「気」の思想から見る道教の房中術』 坂出祥伸 梅川純代著 五曜書房2830円

があります。実は、毎月行われる身体作りにも参加されているのです。とても気さくな方なので色々聞いてみるといいですよ(笑)。話を戻しましょう。お二人の会話からこぼれるエッセンスを不妊に悩む方々にも教えてあげたいと思ってみても、なんせ房中術の背景にある道教思想を分かっているわけではないので、単語からしてワタシには難解です。それでも。「コレってこういうことでしょ?」というお二人の房中談義はとても咀嚼されたものであって、素人でも分かりやすい。大体が梅川博士が本屋さんに質問しているケースが殆どで、そのおこぼれに与るわけですが、ここでもやはり「丹」が出来ている人じゃないと房中術は実践できそうもない(本屋さんはよく「結局基本は肉トレ(肉体トレーニング)なんですよ」といっている)・・・結局は身体の問題じゃんという風に感じます。

しかし、よくよく聞いていると、お二人の会話から伺い知る房中術とは、とにかく房中術にしても男性がメインのものではなく、如何に女性に重きを置いたものか、という点で一貫している(本屋さんは「どうやって女性を大事にするかの術」といってまぷ)。これは当然のことなんだと、生理学的にも説明がつくし、「種を存続させて行く」という人間の目的に適っているのが良く分かる。昔の人は偉かったなぁ。観察に次ぐ観察、経験に次ぐ経験で技法まで確立してしまうんだから。よく本屋さんは「下手な奴は鍼灸も多分下手。鍼灸学校の学生でわざわざ外国行って金かけて死体の解剖なんてするくらいなら、彼女とやっていた方がよっぽど腕が上がる」と断言していまぷ。要は観察力を如何に磨くかということらしい。

ワタシの知人で、旦那は子供を早く欲しい VS 奥さんはまだ欲しくない の対決の末、ついに離婚に発展してしまった夫婦が居たのです。が、よくよく奥さんの話を聞くと、そもそもその行為自体が嫌だったという。「痛いから・・・」という、なんとも切ない理由であったが、この感想を持つ女性は結構いるようであります。この話を本屋さんにすると、「それは男がヘタクソなだけじゃん」と烙印(笑)を押していました。この奥さんは、子供を欲しがらない自分が人間としておかしいのかと心底悩んでいたが、ワタシが思うに、子供を作る行為で痛みを伴うっていうのがそもそもイケナイ。人間は危険を回避して生き延びるために、痛みをしっかりと覚えていなければならず、と同時に嫌な思い出をセットにして経験メモリーに保存しておく。もちろん無意識の領域の作業である。これが扁桃体を持つ人間の宿命だ。よって、痛くて嫌な思い出として記憶されてしまったからには、ナカナカそれを外せない。次回からは意図せずとも瞬時に「あ~嫌だなぁ」モードに切り替わり、心身ともに開かず、なのだそうだ。話がそれるが、この辺りの記憶のお話も事務所に置いてあった

『海馬 脳は疲れない』 池谷裕二 糸井重里著 朝日出版社 1700円 

に分かりやすく出ていました。横道おわり。問題はココであったのに・・・、解決策は楽しい房中(笑)であったはずなのに・・・、若干DVもあったようなのでさっさと奥さんは見切りを付けたようである。きっと、この旦那は一生自分の技法(?)がヘタクソだった事が離婚の根本原因だったとは思いもよらないに違いない。だって、奥さん自身もそのことには気付いていないんだから。「アレって、そんなものでしょ」と言っていた。日本の性を取り巻く環境は女性の仕組みが全く蚊帳の外なんだなぁと思わずにはいられない、氷山の一角の離婚話でございました。

この話をすると、本屋さんはチベット密教の場合の話をしてくれました。密教のある宗派では技法に長けた高僧が年頃になった女性の初めてのお相手をするしきたりがあるそうであるが、これは女性がその後の人生で嫌いにならずにすむようにと配慮されているそう。子孫を残す点でも、先述のような<嫌な行為>では体が反応してこないので、妊娠しにくい。また、女性の健康は女性たる由縁の機能を使ってこそ作られるものなので、健康維持の役割からも嫌いにならないでもらおう、と配慮されていたそうだ。昔の人はつくづく人間を分かっているなぁと思う。

最後に、もう一つ例をあげましょう。先頃、彼女と別れた男性が教えてくれた話です。別れ話が進む中、鬱傾向に陥っているのが傍から見ても明らかだった彼女は婦人科へ通い始めました。彼女は元々生理のトラブルが結構重かったそうですが、この男性とお付き合いが深まるにつれてそれが治っていたそうです。が、別れの足音が聞こえ始めた辺りから再発。この男性は相談した上司から「ウソでもいいから、<カワイイ>とか<キレイ>だとか、女性ホルモンが出そうな言葉をかけてやれ。そうすりゃ治る」とアドバイスをされたそうです。う~ん、恐るべし。なんて、核心を突いたアドバイス。結局、生理のトラブルなんていうのは、良い男女交際、良い房中で治るのではなかろうか。大体、トラブルの原因は瘀血だったり、冷えだったりの血流の停滞や減少ですね。房中=運動、即ち全身運動よりも遥かに効果的な女性器をメインに強制的に動かす運動ですから、その部位の血流改善に最大の効果があるわけです。ちゃんと、子宮が収縮したのかどうか。この点だけを男性は気にして頑張っておくんなまし(笑)。パートナーの女性疾患を治すのは案外簡単かも知れませんよ。

本屋さんの講義に出られている方には、

『「はりきゅう」治療でしぜんな妊娠  あんしん出産』 中央アート出版社 日野勝俊著

『「気」の思想から見る道教の房中術』 坂出祥伸 梅川純代著

上記の本がお安く手に入るはずです。次回の経絡経穴と身体作りでお問い合わせ下さいませ。

 

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2006年12月11日 (月)

11月経絡経穴講座 感想

すっかり遅くなりました。あ、ご報告が遅れましたが、本屋さんは無事に帰ってまいりました。帰国後すぐにゴルゴ36先生の実践塾に参加されていましたね。すっかりお顔が黒くなってお帰りになりましたが、旅のお話は別にしたいと思いまぷ。

さて、11月の経絡経穴講座の感想です。「鍼灸師はアナウンスは出来ても、コミュニケーションできない人が多いんじゃ?」という話で講座はスタートしました。これがいいですよ、あれがいいですよ、と一方的にアドバイスしても、その先のやり取りが出来ない。つまり、その後の患者さんからのフィードバックを受け取れない、受け取る気がないみたいねぇと。

どんな鍼灸治療をするのかは個人個人の好き好きだけど、大事なのは<生き方>であって、どういうスタンスで取り組むかという姿勢が大切なんだ、と今回は壮大なテーマです。例えば、電車に乗り込む人々は「我先に」と、その一つの空席を目指して押し寄せます。だけど、実は反対側には2つ空いていた・・・という光景はよくあることです。結局多くの人間は自分の進む方向しか見ていない。その周囲がどういう風になっているかを見ない傾向が強い。これが生き死にを分ける場合もある、と常に考えるのが僕のクセだそうですが、人生の幅という意味では周囲を見渡せる方がいいでしょ、と。本屋さんの話にはいつも「あなたはどう生きますか?」と、問われている気がしてならないのはワタシだけではないであろう。ついでに、よく仰るのは「本当に邪魔なのは、進みの悪い同じ方向を歩いている人」。実際、朝の混雑時に電車の線を乗り換える際などに非常に感じますねぇ。

「人生、細かい事がすべてなんです」とも仰っていました。どれだけ、気を遣えるかどうかが、幅のある人生に繋がるそうです。ワタシがお世話になっている治療院の先生もよく「気がつくかどうかが生き残れるかどうかね」と仰います。この言葉を聞くたびに、「あぁ、もっと気付けよと言われてるぅ・・・」と耳が痛いのであります。そういえば、先日の巨鍼の会で、本屋さんの治療を受けた方が、自分の治療はがさつであった・・・としきりに反省されていました。ベットの周りをどうやって歩くか、という一挙手一動足にまで気を配るのが本屋さんです。あ、因みに足音には非常にうるさいです。みなさん、気を付けて下さい。特に階段を昇る音とか。例の『新日本鍼灸楽会草紙』を出版してしまうあたりで、<気を遣えない>レッテルを貼る先生も多いようですが(笑)、あらゆる批判批評を想定しての出版であって、あれは<生き方>の提示なのであります。

「人は生きているだけで他人を傷つけるものなんだ」の例として、本屋さんは「家族写真を使った年賀状」の事をよく引き合いに出されます。作った人が意図しがちな「お陰様でうちの子もこんなに大きくなりました!」を、大多数の方がその通りに受け取る反面、子供がずっと出来ない人や子供を亡くした人が受け取ったら、ちょっと自分に置き換えて考えちゃう瞬間があるでしょ、と。…だからと言って、こういうのは止めるべきだというのではなく、自分が良かれと思ってやっていることに、全く想定していない所で傷つく誰かは普通に(ココがポイント)居るものであって、単に生きているだけで人を傷つけるのは日常茶飯事、いつでも加害者である自分がいるっていうシビアな目を自分にも向けてね、ということのようです。にゃるほどぉ。日常の言動を反省しつつ、でも100%イイ人はあり得ないのさ、と却って楽になったりして(笑)。気を遣うで思い出しましたが、世界的な鍼灸委員会にも名を連ねる先生の治療を受けた方が「いやぁ、寒くて酷い目に遭った」という感想だけだったとか。治療の前に大切なことってかなりの位置を占めるみたいですね。

今回は人生論に発展かぁ~と、感慨深くお聞きしていたら、「お集まりの皆さん・・・・(中略)・・・・アーメン」と牧師の真似をし始めました(笑)。本屋さんは世界4大宗教のお祈りが出来るそうです。祝詞や真言をブツブツやっているのも見たことがあります。「善悪の木の実を食べたものは必ず死ぬであろう」とかいう、キリスト教に出てくる文言の話がしたかったようで真似が入ったようですが、この言葉は二元論の行く末を意味するもので、Aか非Aがという主張のし合いに陥り、相手を否定することでしか自分を確立できないとしたら最終的には殺し合いしかないでしょ、だから、単なる二元論ではダメなのよ、という意味だと教えてくれました。ここから、さらにコンピュータのお話、二進法から二値型、三値型コンピューター、そしてヒルベルトの数学基礎論とかいうワタシにはわけの分からない単語が幾つか出て来て、一同今まで知らなかった本屋さんの扉を覗いたようで思考停止している人もいたようですが、それらから弁証論治のお話に続くのがさすが本屋さん。

脾胃論を「生きてりゃ、病気は治るのさ」と言い換えてしまうセンスには脱帽です。確かに脾胃を健やかにすることで、全身の機能は底上げされるのでせう。「そのうちに、持病も治るさ、安心しな」というのが脾胃論の原点だというのは分かりやすですねぇ(笑)。2年ほど前になりますが、11月に毎食一回は白米をおかゆに変えた時期がありました。元々あんまり消化能力が旺盛でないワタシは胃もたれすることが多く、これはやっていて気持ちが良くってつい1ヶ月経ってしまったというものです。で、何が一番良かったか。<お肌がしっとり>したのです。この乾燥し初めの季節にしっとりしてくるなんてありえません。洗顔法は従来のまま。胃にしっとりしたものを入れると肌もしっとり。脂っこいものを食べるとにきびべっとり。こんな単純な発想が東洋医学の根底でもある気がして、だから面白いなぁと思ってしまいます。この経験で脾胃が全身に及ぼす影響の底力を思い知りました。

吉益東洞を張従正の焼き直し。古方(つまり経方)とはいいがたいと断言し、隣に座っていた中国留学経験のあるレベル3氏も大きくうなずいていました。

デモ、今回は何故か欠席者が多かったので、手の経絡が全部レジュメであったのですが(後、三回で一気に追い上げる気でいるようです)詳細については、次回に先送られました(笑)。 なんだか、書ききれないなぁ・・・・。今回はこの辺で切り上げませう。

★★★なお、六然社の本は、 こちらの書店ウェブサイトや こちらのウェブサイトから購入出来ます★★★

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六然選書① 尾張藩医浅井家伝 金匱口訣

古伝大東流闡明

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2006年12月 4日 (月)

お薦め本『はらのなかのはらっぱで』

報告が遅くなりました。この度、我らがシュガイザー先生監修の絵本が出版されました!!

『はらのなかのはらっぱで』 

きゅーはくの絵本④ 針聞書

九州国立博物館所蔵の『針聞書』の腹の虫をモチーフにした絵本でございます。アンパンマンでお馴染みのフレーベル館から出版されました。文は講談社エッセイ賞を受賞されているアーサー・ビナード氏であります。夏前のシュガイザー先生講義に何回かいらっしゃっていましたね。先日、読売新聞にも特集を組まれていたこの方ですが、話し言葉もとても豊富なボキャブラリーで、先生方の打ち合わせをこっそり盗み聞きしては楽しんでいました(笑)。

とにかく、お手にとってご覧いただきたいっ。本当にキャラクターが活き活きとしております。これは一切手を加えていないんだそう。『針聞書』の挿絵からそのまま抜き出しているだけですと、担当者の方が仰っていました。ただ、色だけはより鮮明になるように加工したようです。500年前のキャラクターですが、これがこれが。なんだか笑える憎めない腹の虫=寄生虫達です。想像力豊かな先人がいたもんだ・・・と、感心する限りであります。63種の内、この絵本の中には18種が登場します。絵本の後ろには、シュガイザー先生による各虫達の解説もついていて、「なるほどぉ」と引き込まれてしまいます。

解説は他にもあります。日本文化と「腹の虫」、陰陽五行説と「腹の虫」、「腹の虫」が伝える「共生」の思想、昔の人体図と虫の居所。『五輪砕并病形』の図も出ており、「これって多賀フォーでシュガイザー先生が説明してくれたやつだっ!」と、お徳感てんこもり。これだけでも、持っている価値あり。これがなんと1050円とは、さすが大手出版社(大黒柱アンパンマン:笑)ですねぇ。

虫達の図鑑から、お一つ紹介しましょう。キャラクターの一つである<脾積>の説明文を見てみると、「顔は黄色っぽく、大の甘党で鼻歌が絶えない。宿主の多くが女性で、生理不順をおこし腰がたたなくなる」とあります。ぐぐぅ、面白すぎですよねぇ。五行の考えがしっかり入ったキャラクターですから、妙に親近感が沸いてしまいます(笑)。

解説の説明ばかりしてしまいましたが、絵本そのものも素晴らしい。大人が眺めても十分に楽しめる、センス良く仕上がっています。腹の虫という事自体、日本独自の発想だそうですから、英語版の解説があったら世界的に売れそうだなぁと思ったりしました。500年前の日本人がどうやって病気を考えていたかっていう見方も面白いでしょうし、しつこいようですがキャラクターが見れば見るほど味が出てくるタイプなので、鍼灸師じゃない人にも見てほしいなぁと思ったりします。

因みに、六然社からも資料提供されたようですよ。編集のお姉さんが何度か事務所にお見えになりました。

お買い求めはこちらへどうじょ。 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4577032945

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