« 歯 | トップページ | 11月経絡経穴講座 感想 »

2006年12月 4日 (月)

お薦め本『はらのなかのはらっぱで』

報告が遅くなりました。この度、我らがシュガイザー先生監修の絵本が出版されました!!

『はらのなかのはらっぱで』 

きゅーはくの絵本④ 針聞書

九州国立博物館所蔵の『針聞書』の腹の虫をモチーフにした絵本でございます。アンパンマンでお馴染みのフレーベル館から出版されました。文は講談社エッセイ賞を受賞されているアーサー・ビナード氏であります。夏前のシュガイザー先生講義に何回かいらっしゃっていましたね。先日、読売新聞にも特集を組まれていたこの方ですが、話し言葉もとても豊富なボキャブラリーで、先生方の打ち合わせをこっそり盗み聞きしては楽しんでいました(笑)。

とにかく、お手にとってご覧いただきたいっ。本当にキャラクターが活き活きとしております。これは一切手を加えていないんだそう。『針聞書』の挿絵からそのまま抜き出しているだけですと、担当者の方が仰っていました。ただ、色だけはより鮮明になるように加工したようです。500年前のキャラクターですが、これがこれが。なんだか笑える憎めない腹の虫=寄生虫達です。想像力豊かな先人がいたもんだ・・・と、感心する限りであります。63種の内、この絵本の中には18種が登場します。絵本の後ろには、シュガイザー先生による各虫達の解説もついていて、「なるほどぉ」と引き込まれてしまいます。

解説は他にもあります。日本文化と「腹の虫」、陰陽五行説と「腹の虫」、「腹の虫」が伝える「共生」の思想、昔の人体図と虫の居所。『五輪砕并病形』の図も出ており、「これって多賀フォーでシュガイザー先生が説明してくれたやつだっ!」と、お徳感てんこもり。これだけでも、持っている価値あり。これがなんと1050円とは、さすが大手出版社(大黒柱アンパンマン:笑)ですねぇ。

虫達の図鑑から、お一つ紹介しましょう。キャラクターの一つである<脾積>の説明文を見てみると、「顔は黄色っぽく、大の甘党で鼻歌が絶えない。宿主の多くが女性で、生理不順をおこし腰がたたなくなる」とあります。ぐぐぅ、面白すぎですよねぇ。五行の考えがしっかり入ったキャラクターですから、妙に親近感が沸いてしまいます(笑)。

解説の説明ばかりしてしまいましたが、絵本そのものも素晴らしい。大人が眺めても十分に楽しめる、センス良く仕上がっています。腹の虫という事自体、日本独自の発想だそうですから、英語版の解説があったら世界的に売れそうだなぁと思ったりしました。500年前の日本人がどうやって病気を考えていたかっていう見方も面白いでしょうし、しつこいようですがキャラクターが見れば見るほど味が出てくるタイプなので、鍼灸師じゃない人にも見てほしいなぁと思ったりします。

因みに、六然社からも資料提供されたようですよ。編集のお姉さんが何度か事務所にお見えになりました。

お買い求めはこちらへどうじょ。 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4577032945

★★★なお、六然社の本は、 こちらの書店ウェブサイトや こちらのウェブサイトから購入出来ます★★★

 【--- Ads by Google ---】は勝手につくもので当ブログの内容とは無関係です。

--- Ads by Google ---

治療家の手の作り方

神道の呼吸法

ハイブリッド難経

超鍼灸法

東洋虹彩診断 『診断革命』

新日本鍼灸楽会草紙

大師流小児鍼

日本腹診の源流

皆伝/入江流鍼術

六然選書① 尾張藩医浅井家伝 金匱口訣

古伝大東流闡明

|

« 歯 | トップページ | 11月経絡経穴講座 感想 »