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2007年2月 8日 (木)

自分の頭で考えるには by白忍者様

 じゃ~ん。好き勝手書いている(だから肌つやがいいと評判です:笑)このブログですが、こうやって予想外の反響が来るというのは大変ありがたいことです。皆様にもお福分け!!

 

初めて投稿します。白忍者ことシュガイザーです。
ネタを明かすと、「シュガイザー」はアニメ「テクノポリス21」に登場する 「ブレーダー」というキャラを元にデザインしたものです(特にメットの部分)。

患者さんとの関係について、参考までに、学校でしゃべっていることを要約しておきます。

不信:

患者さんは鍼灸に対して不信感を持っています。 すなわち、痛い+熱い=怖い、の足し算です。 根強い不信と、紹介者の信用とを比較・検討して 不信(患者)≦信用(紹介者)
となった方が、治療院に電話をかけて下さいます。

来院の予約を入れて下さるかどうかは、電話の応対にかかっています。

患者さん候補は、受話器越しに院長の人柄や実力、治療院の雰囲気などを事細かく察知しているのです。 もし、予約を入れて下さったら、とりあえず不信(患者)≦信用(治療者) 、紹介者から治療者に信用がバトンタッチしたことを意味します。

もし、「また電話します」などといって切られてしまったら、 二度と電話がかかってこないケースが圧倒的です。

すなわち、不信(患者)>信用(紹介者) となり、患者さん候補に「ダメだ、こりゃ!」のダメ出しをくらったということ。 それは同時に紹介して下さった方を裏切ったにもなるのです。

後述するように、やっと築けた大切な信頼を一つ失ったことをも意味する場合もあります。電話を通じて相手の耳に届く、声質・声量・テンポ・内容のどれかが悪いのです。内容(相手の理解=病状の理解)が不十分だとテンポが悪くなり、自信がないとトーンが下がり、声が小さくなるものです。大切なのは、電話越しに先回りして患者さん候補の置かれた状態を読めるかどうかです。電話では、治療者の実力が問題なのではなく、「何としても治そう」という意気込みの部分を感じて下さるのです。とはいえ、実力がないと全く話しになりませんが……

信用:

もし、来院の予約をして下さったら、電話越しにとりあえず信用していただけたことになります。 ただし、この信用は仮のもので、バックに紹介者の信用という保証書が付いていることをお忘れなく。
   

鍼灸未経験の方はまだしも、鍼灸トラウマ(以前の治療で、痛い+熱い=効かない)の方の場合は、よほど注意して施術しないと、鍼灸不信をダメ押しする結果となります。 患者さんの治療は、「施術前より悪化させないこと」を肝に銘じるべきでしょう。
   

ビフォーとアフターがドローなら、再診に応じて下さいますが、ビフォーが勝ちなら、ドロボーと一緒です。恥ずかしくて施術料などいただけません。 患者さんとしては、次の予約なんてする気になる訳がありません。 「一人の成功は一人の増加に繋がることもあるが、一人の失敗は十人の減少に繋がりかねない」、これも格言です。

信頼:

もし、劇的に効いたり、回数を追うごとに恢復していくならば、もはや紹介者の信用なしに、治療者への信用は次第に信頼へと昇華していきます。

信用(患者)≦信頼(治療者)
信頼とは、仲介者なしに、患者さんが治療者に心と体(魂までは知る由もありません)を任せきって、すっかり安心している状態です。 この段階になって初めて、家族なり、友人なり、同僚なり、何らかの苦痛を抱えている周囲の方々を紹介して下さるのです。「まあ、私を信用して、通ってみては?」と提案して下さるのです。

まがり間違っても、新患さんを紹介してくれた方には、 1回無料券発行とか、割引サービスとか、景品進呈とか、浅ましい営業努力はしないように!

不信から仮信用へ(1回勝負)、仮信用から信用へ(1回勝負)、信用から信頼へ(焦らず、弛まず、怠らず)、 このことさえ肝に銘じていれば、臨床家として一人立ちできない訳がありません。以上です。

う~ん。学校の教員をしながら、治療院経営を軌道に乗せている先生のアドバイスはなんて具体的で、示唆に富み、実践してみたくなる話なのでしょう。治療の合間に読んでいただいて、書いてくださったとのことです。白忍者先生に習っている学生は恵まれていますね。先生は1年生の一回目の授業で、本当に厳しいことをおっしゃいます。たまたま見学させて頂いたワタシはびっくりしました。その洗礼を受けて入学早々ブルーになる学生ばかりなんでしょうが(笑)。でも、ワタシの母校でもそれに近い洗礼はありました。4月はブルーでしたねぇ。ただ、ワタシの場合は「学校では限界があるから、自分で外へ動いて師匠を見つけろ」という内容でした。今思えば責任転嫁も甚だしいと思います。自分の職域に制限を最初から設定して、断言して、逃げ道を作っているようじゃ甘いでしょう。白忍者のように師匠につかず、自分の頭と手を開発しつづけ、治療院の合間を縫って教えに来ている鍼灸師が「ちゃんと取り組まないと何にもならないよ。しっかりやるか、道を変えるか。そして鍼灸を取り巻く現状は・・・」と、暗愚主義を徹底的に話しますから、勝手に膨らんでいた卒後の華やかな希望が一瞬にして消え去ります。厳しいけど、親切ですね(笑)。

実は他にも反響がありました。教員になる意義を考え直すきっかけになったと、専攻科に進んでいる方からでちた。皆さんも、思うことがあったらメールくださいね~。クレームも随時受け付けております。クレーム対応能力は顧客=患者を定着させる能力に直結しますので、キチンと対応させていただき、臨床に応用しようと思っています。

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