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2007年11月

2007年11月27日 (火)

12月22日の午後

 先日お知らせしました、鴻仁先生の講演の後、曲直瀬道三生誕五百年祭というイベントがございます。ニコイチは講演後、代々木から広尾へ移動します。ワタシももぴろん参加。ご希望の方は事務局へ直接お申し込み下さいね。詳細は下記の通りです。

 《曲直瀬道三 生誕五百年祭》

参加希望の方は東亜医学協会事務局へ直接お申し込み下さい。

・平成191222日(土) 午後1時半受付開始 法要および追悼講演(3千円) 

 臨済宗大徳寺派祥雲寺 渋谷区広尾5-1 03-3400-6526

・午後2時 法要 

・午後2時半 墳墓案内

(曲直瀬道三、岡本玄冶、井上玄徹など)

・午後3時 追悼講演 

①開会のご挨拶 小曽戸洋先生 

②曲直瀬家伝来の史料について 町泉寿郎先生

③道三の医学 遠藤次郎先生 

④閉会の辞 矢数圭堂先生

・懇親会 午後4時半より自由参加 5千円 

・申し込み方法 東亜医学協会事務局までご連絡下さい。

 FAX 0332655995 Email: domei-toa@nifty.com

お名前・ご住所・電話・法要、講演、懇親会へのいずれに参加するのかを明記してお申し込み下さい。

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2007年11月24日 (土)

東洋医学と心の問題

 お待たせしました。詳細が決まりましたのでご連絡いたします。この時点で既にお申し込みを随分頂きました。ありがとうございます。今年最後の和方の講演会ですから、是非ご参加下さい。長野先生の「喋り納め」があるやと思われまぷ。 

《講義》

●テーマ:東洋医学と心の問題

●日時:12月22日(土) 受付 9:30~

               講義 10:00~11:45

●場所:代々木 オリンピック青少年記念センター センター棟 402

http://nyc.niye.go.jp/facilities/d7.html

●参加費:和方鍼灸友の会会員 5000円、会員以外6000円

●定員:100名

《お申し込み方法》

こちら  までメールにてお申し込み下さい。お名前、ご住所、電話番号、学校名と学年(学生の場合)を明記願います。予約完了の返信をこちらからさせて頂きます(万一、予約者多数の場合は基本的に先着順ですが、熱意の感じられるメールを下さった方、和方鍼灸友の会会員様を優先させて頂きます)。

② 電話(03-6279-5101)、FAX(03-6279-5102)でもお受けしております。ファックスの場合は返信先の電話番号を明記願います。六然社・担当山本まで。

③ お申し込み完了後、入金締め切り期限:12 月17日(月)までに下記の口座へお振込み願います。

和方鍼灸友の会 口座番号
郵便振替 00130-5-351212

《決定! 翌日も寄金講座。詳細は12月1日アップの「歳末特別講座」をご覧下さい》

 翌23日にも、久しぶりの本屋さん主催の講習会があります。(ちなみに限定30名です。2部構成 その内1部はお馴染の「鍼灸師の為の體作り(だけど殆ど座学編)」。もう一部は詳細をご覧下さい。

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2007年11月22日 (木)

追加ご案内 ~ 祝賀会&長野仁先生独演会in大阪

 4月に行われます、長野先生祝賀会の追加ご案内です。今回は和方会員でなくとも、生の長野先生がご覧になれます(笑)。司会・進行役がばーば佐智子先生ですし、本当に楽しい会になると思いますよ。長野先生のことですから、身になる内容をしっかり押さえつつ、《独演会》に適した幅広いテーマでお話されるに違いありません。
 
 「面白そう」と思われたら、即お申し込み下さいね。将来、一緒に思い出して笑いましょう!
 
追加ご案内 【祝賀会&長野仁先生独演会in大阪のご案内】
【お問い合わせを頂きました皆様へ】
当日受付枠の有無についてお問い合わせを頂きました。
大変申し訳ございませんが
立食パーティですので
当日に人数を増やすことは不可能です。
食事無しでの入場もお断り致します。
予めご了承のほどお願い申しげます。
お申込みは、先着順で受付けさせて頂きます
立食パーティの定員は120名様です。
当日受付は致しません。
参加御希望の皆様はお早い目にお申し込みをお願い申し上げます。
記念撮影は結構ですが、長野仁先生独演会の録音・ビデオ撮影等は一切お断り致します。
ばーば佐智子拝
【祝賀会&長野仁先生独演会in大阪のご案内】
【日 程】平成20年4月27日(日)
【会 場】ホテルクライトン新大阪 http://www.claiton.co.jp/shin-osaka/
大阪市淀川区西中島2-13-32 電話06-6885-1211

【定 員】120名(お申込みは、先着順で受付けさせて頂きます)

【時 間】夕方4時00分開演(立食パーティは約2時間を予定)

【参加費】八千円(税込)

ご参加ご希望の方は、先に下記のメール・FAX・電話番号へお申し込み下さい。
尚、お申し込みの際は、お名前・お電話番号・ご住所をお知らせ願います。
【お申し込み先 】
メール・kouenkaiアットマークbarba-sachiko.info(講演会@ばーばさちこ.インフォ)
FAX・06-6302-0991
電話番号・06-6390-4722
新城針灸治療院
大阪市淀川区西中島4-8-5 
祝賀会参加費の郵便振替口座: 平成20年3月31月までにお振り込みをお願い申し上げます。

【口座番号】00940-5-183572

【加入者名】ばーば佐智子

祝賀会のため領収書は発行致しません。

何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。

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2007年11月20日 (火)

速報! 長野先生の講座開催

 シュガイザー、鴻仁先生こと長野仁先生の講座が急遽開かれる事になりました!パチパチ。とりあえず、詳細は後日追ってご連絡しますが、日程だけ先にお知らせしますね。来月東京にいらっしゃる12月22日(土)に、午前中のお時間を頂戴いたします。

 テーマを決めるのが難しいぐらい、先生は色々と引き出しがありますよね。「ハラノムシ関連・・・、こないだ京都でお話されたばかりだし、唯掌論・・・昨年の夏にやって頂いたなぁ、でもご要望が多いんだようなぁ、散鍼・・・先日徳島で長鍼を含めてご披露されていたし、刺さない鍼シリーズ・・・ワタシは行けなかったけど福島で小児鍼を11月11日にやられたそうだし・・・、腹診・・・腹部打鍼法は打鍼セットが出来上がってからだなぁ、こりゃぁ全部やってもらうとしたら毎週講座にしないとだ(笑)」と思い直して、ニコイチにテーマを出してもらう事にしました。

 そこで、出てきたテーマがコレ!《東洋医学と心の問題》。

 「うぉ~、全然アウトオブ眼中だったぜ。さすがニコイチ、そう来たかぁ」と意表を突かれたお題に喜びの声を一人上げておりました。今、時代が必要とするメンタルケアを鍼灸師がどう取り組んでいくか。これは最近のブームというか、ニーズというかで、盛んに雑誌、学会等で心の問題については取り上げられていますね。ですが、出てくる回答といえば、心理学者や精神科医のご意見頂戴的な内容が多く、東洋医学の観点から切り込んだものはいささか不十分に思えます。五臓色体表にはしっかり感情の事が出ていますが、それを踏まえての話は出てきても、「色体表に書いてあるから」といった位置だけでされる話は聞き飽きております。例えば、「怒りっぽくなった時、肝が疲れているんじゃなぁい?」、ほらよく、「イライラする時は甘味を」って、言われても、イライラって「肝」でしょ?  例えば学校の先生に色体表に「肝」は「酸」て書いてあるじゃないですか、肝が悪い時は酸っぱいものじゃないんですか? とか聞いて、「うんそれはね、」って待ってましたとばかり答えてくれる教員っているのかしら?  そういえば、この辺のこと、『ハイブリッド難経』には書いてあったっけ(こちらは鴻仁先生とは別な切り口でしたが) 。 「些細な事でビクビクしてしまう貴方、腎が弱っていますねぇ」こんな話は聞き飽きてますよね? 一般雑誌に出てくるようなレベルでしたら、ワタシでも書けますよ。こんなのに時間を割いて聞きに行く必要はじぇんじぇんありません。

  自閉症から、鬱状態、引きこもりから、拒食症まで、五臓のメカニズムで見事に説明してくれる「色体経象学」に基づいた、鍼灸師の為のメンタルケア入門! これが、本屋さんが鴻仁先生と相談(ったって電話で数分;笑)して決定した今回のテーマです。   ああ、でもこの場で書いてしまいまぷが、鴻仁先生は、ほんとは今回、その22日の午後に広尾の祥雲寺で予定されている医史学関係のイベントに出席される為に上京されるのでした。その機会を逃さず、すかさず依頼をしてしまう本屋さんも流石ですが、それを受けて、前の日学校と臨床、次の日曜日も患者さんびっしりなのに始発で来て下さる事を快諾された鴻仁先生。ワタシも慌てて場所を探しに走ったですよ。奇跡のように空いていました、皆さん。  

 長野先生の「色体経象学」をお聞きになった事がある方は、ワタシが何を言いたいのかお分かりいただけるかと思います。これはいずれ、近い将来六然社から発刊される予定ですが、ドンドン進化する「色体経象学」をどの時点で本に納めればいいのやら・・・という事でナカナカ形にするのが難しい。先生が教えている学校では、これを教材として使用してるというんだからなんとも羨ましい限りですよ。ホント。

 「色体経象学」では、《肝と怒》が結びつくプロセスから説明してくれます。原理の解明とでも申しましょうか、ここを押さえておくとグッと理解が深まります。ついでに蔵が持つ性質とその蔵気の性質が相反するなんて点も学校じゃ深く習えなかったけど、分かりやす~く説明されます。今回の講義では「色体経象学」を含めて、「鍼灸師としてメンタルケアにどう取り組むかを五臓論から読み解く」というテーマでお送りいたします。

《講義》

●日時:12月22日(土) 午前中 9:30~10:00に始まり、11:30前後終了を予定しています。

●場所:代々木 オリンピック青少年記念センター

●定員:100名

《お申し込み方法》

こちら  までメールにてお申し込み下さい。お名前、ご住所、電話番号、学校名と学年(学生の場合)を明記願います。予約完了の返信をこちらからさせて頂きます(万一、予約者多数の場合は基本的に先着順ですが、熱意の感じられるメールを下さった方、和方鍼灸友の会会員様を優先させて頂きます)。

② 電話(03-6279-5101)、FAX(03-6279-5102)でもお受けしております。ファックスの場合は返信先の電話番号を明記願います。六然社・担当山本まで。

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2007年11月19日 (月)

ハリムシ王子

 行ってきまぴた(笑)。そう、鴻仁先生の京大での授賞式。う~ん、やっぱり行って良かったなぁ。鍼灸燃料タンクに相当給油されてきました(笑)。本当に素晴らしい会でしたよ、その後の懇親会も含め。ご両親、仲間の先生方、鴻仁先生を慕っている学生達が駆けつけ、受賞後は記念にと写真撮影会がしばらく続いていました。ばーば先生からのプレゼントの花束を持ってずっと被写体になっている鴻仁先生はアイドル並みの人気でした(笑)。

 「ハリムシ王子」とは受賞者紹介で使われた言葉です(笑)。高校を卒業後、すぐに明治鍼灸大学に入学して、ずっと鍼灸業界を歩み続けておられる「王道を行く」なのでプリンス(王子)、それから最近の研究テーマである「ハラノムシ」に引っ掛けて、ハリムシ王子。会場からドッと笑いが起こりましたですよ(笑)。

 在野で活躍する人間の優れた研究に対して与えられる《人文科学研究協会賞》ですが、鴻仁先生の受賞理由は、古医書の研究と、それを臨床に実際に結び付けている点が高く評価されたとのことでした。見た事がある方も多いと思いますが、鴻仁先生作、自分史《活動マップ》にあるように、ワタシの感覚では「鍼灸師」で「研究者」の鴻仁先生なのですが、主宰側は「とある鍼灸師がいてね、仕事の傍らやけに熱心に追い求めている医学史がさ、実は歴史的発見の連続で、出てくる出てくる過去の遺産、こりゃすごいぞってことで、ここらで一度称えておこう!」的な感覚でした。

 東洋医学関係での受賞者は過去に、小曽戸丈夫先生・浜田善利先生、宗田一先生らがあったそうです。振り返れば、鴻仁先生が23歳の頃、宗田先生に武田薬品の杏雨書屋へ連れて行ってもらったのが、本格的に古典に傾倒し、古典ハンターに化していくきっかけだったそうです。「学生だったこいつが、ここまで育つとは・・・」と某先生は本当に嬉しそうでした。「よく、ここまで育ってくれた」と懇親会で肩を叩きながら、何度も何度も繰り返されていました。

 講演の内容は、ハラノムシ研究に行き着くくだりから、実際にハラノムシの図を解説したりと、一般の聴講者でも分かりやすい内容でまとめていました。現時点でハラノムシの絵本は三部作ありますが、幼児、子供、大人、と各年代別に楽しめる構成になっているとも言えるとのことです。来春には『針聞書』完全復刻版が出ますし。これは鍼灸師用=専門家用とでも言いましょうかね。九州国立博物館の担当の方、フレーベル館の編集担当の方も駆け付けていました。鍼灸関係の取材も数件来ていました。京大の話では、こんなに賑やかな授賞式は初めてだそうですよ。しかも、受賞講演も初の事だったらしく、鴻仁先生も驚いていました。

 講演後、鴻仁先生は京大のお祝いの席に行かれましたが、我々が帰るわけもなく(笑)、近所のお店で先に宴げを繰り広げておりました。先生が到着されるまでに、一通り出来上がってきた面々は、ばーば先生の音頭で自己紹介へ突入。と言っても、殆ど皆知り合いなんですけど、これが毎回オモシロイ(笑)。8時頃、ようやく主賓の登場! ここでもまた撮影会(笑)。すごいフラッシュの量で、みんながカメラを構える中、それぞれが隣に入って記念撮影の嵐。みなさん鴻仁先生の受賞を心から喜んでおりまぴたですよ。

 その後、先生へお祝いの言葉を贈る会へと発展。「鍼灸界にとっての希望の光と、若い鍼灸師にレールを轢いてくれたことに本当に感謝します、有難う」というのがゴルゴ先生の言葉。ジーン、と来ました。その次の奥様ばーば先生の言葉で更にジ~ン。一気に感涙モードへと会場が傾きました。鴻仁先生の強力な助っ人からも「先生のお陰で和方という素晴らしい仲間に出会えた、人生を豊にしてくれたことに感謝します」などと仰るものだから、さらにさらに「うんうん。同感だ」と涙ぐむ面々。そして、本屋さんは何を言うのか・・・、期待が高まる中「この1年ぐらいずっと気になっている事がある・・・。先生の目の周囲のコレステロール班! オフィシャルドリンクコーラもいいけど、そろそろ身体の事を考えて。サッポロポテトもホドホドにしてね」と笑いを起こしつつも、愛情ある言葉を贈っていました。

 和方を支える面々がどれだけ鴻仁先生を大切にしているのかが伺えた1日でありました。冷酒片手にほろ酔い気分のワタシでしたが、和方の面々にも酔っちゃいましたね。みんな温かいな~。あの場に居合わせた誰もが、「和方と出会えてよかった、ニコイチありがとうっ」と思っていたはず。つまらない学校鍼灸で潰されそうな中、ニコイチに出会えて「鍼灸って面白いんだ、自分も勉強しなきゃ」って思えた人達は少なくないみたいで、「このやり方についてこい」って信者を増やすんじゃなくて、「自分の頭で考えよう、その為に本も読め、人にも会いに行け」ってのがニコイチのスタンスですから、遠い距離を顧みず遠くからやってくる人達は、みんな「頼りになるもの」を求めてるんじゃなくて、しっかりし自分の足で立っている人ばかり。余談ですが、高知のレベル3も「田舎では鍼灸師のクセに『針聞書』を「シンブンショ」と読んだ奴がいた。こんな状況を打破するべく、『針聞書』を推し進める!」と言っていました(笑)。こういう支え方も頼もしいですね。この場に居合わせなかった事を悔しく思った貴方。大丈夫、まだ機会はあります!逃さないよう、早めにお申し込み下さいね。↓、仕切っているのは、ばーば先生で~す。

【祝賀会&長野仁先生独演会in大阪のご案内】

各位

長野仁先生の「腹の虫シリーズ」出版と京都大学・人文科学研究賞・受賞を祝して立食パーティ形式で「祝賀会&長野仁先生独演会in大阪」を開催させて頂きます。

来年は「針聞書」(九州国立博物館所蔵)が生まれて440年目の年。そして440年を経た今「針聞書」が完全復刻版として蘇ります。祝賀会では「針聞書」を現代に蘇らせた長野仁先生にマイクをお預けします。440年前にタイムスリップし 「腹の虫」と「針治療」と「病気(虫)退治」にまつわるエピーソードなど2時間たっぷりお喋りしていただきます。

当日は長野仁先生秘蔵の書籍オークションやサプライズゲストも・・・。どうぞお楽しみに。参加資格は問いませんので一般の皆様も遠慮なくお申し込み下さいませ。

大変申し訳ございませんが立食パーティですので当日に人数を増やすことは不可能です。食事無しでの入場もお断り致します。予めご了承のほどお願い申しげます。

お申込みは、先着順で受付けさせて頂きます。立食パーティの定員は120名様です。 当日受付は致しません。参加御希望の皆様はお早い目にお申し込みをお願い申し上げます。

記念撮影は結構ですが、長野仁先生独演会の録音・ビデオ撮影等は一切お断り致します。

【日 程】平成20年4月27日(日)

【会 場】ホテルクライトン新大阪 http://www.claiton.co.jp/shin-osaka/

大阪市淀川区西中島2-13-32 電話06-6885-1211

【定 員】120名(お申込みは、先着順で受付けさせて頂きます)

【時 間】夕方4時00分開演(立食パーティは約2時間を予定)

【参加費】八千円(税込) 本日10月30日より受付を開始させていただきます。ご参加ご希望の方は、下記のメール・FAX・電話番号へお申し込み下さい。尚、お申し込みの際は、お名前・お電話番号・ご住所をお知らせ願います。

【お申し込み先 】メール・kouenkai アットマーク barba-sachiko.info(講演会@ばーばさちこ.インフォ)

FAX・06-6302-0991

電話番号・06-6390-4722

新城針灸治療院

大阪市淀川区西中島4-8-5 

祝賀会参加費の郵便振替口座

平成20年3月31月までにお振り込みをお願い申し上げます。

【口座番号】00940-5-183572

【加入者名】ばーば佐智子

お申し込み確認後、参加費の振込口座をお知らせさせて頂きます。祝賀会のため領収書は発行致しません。何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。

和方鍼灸友の会☆後方広告部隊(笑)

ばーば佐智子

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2007年11月18日 (日)

六然直伝講習会 第四弾 感想③

 これで最後(笑)。いよいよ、大御所、横山瑞生先生の登場です!

 ソフトな語り口調ではありますが、よくよく聞いていると、おっしゃっている事がどこかで聞いた事のある馴染みの発言ばかり・・・。そう、本屋さんと本当に同じ事を仰るんです。例えば、「儲かるという字は信者と書くんですね」。これが出たときは会場の面々からニヤニヤ笑いが。本屋さんは「信者と書いて、儲かると読む」と言いますが、内容は同じ(笑)。

 それから、鍼灸雑誌で一番ポピュラーなI社から仕事の依頼が来なくなったのは、本当の事を言ってしまったからだったとか、先生が若かりし頃、熱海で行われていた夏合宿でO先生が「脈診はね、パフォーマンスだよ」という意味を言い放った出来事以来、その会を辞めたとか。はたまた、当時脈診で名を馳せていた先生方を集めて、個々の脈診が同じになるかどうかを実験して全員一致にはならなかった結果が出た時に、新宿に治療院があった有名な先生の息子さん(二世鍼灸師)が「多数決にしましょう」と言ったのを聞いて「そんなものなのか、脈診は」と落胆された事件など、「もう時効ですから・・・」と出るわ出るわの歴史的価値のあるお話の数々。

 こういうことを聞けた総勢60名はなんとラッキーなんでしょう。普通出てきません(笑)。「これが聞けたからって、臨床が上手くなるのかよ」と、かわいくない事を言う輩もいるでしょうが、自分が生業としている(していく)鍼灸にまつわる話に興味が持てないこと自体がおかしい、と言ってしまいたい。勉強会、講習会で学べる事は実際的な実技の事以外にも、沢山あるもんなんです。表面的なものも大切ですが、それを支える核になるものに燃料を与えてもらえるというのも、とても意味のある事です。燃料が切れたら走れなくなるじゃないですかねぇ。学校卒業したって、商売としてすぐに成り立つものじゃないんだからさぁ。「面白いなぁ」と思う色んな視点から支えて、自分を引っ張っていく事が出来るのに、どうして目先のことしか見ないのかなぁと思っちゃうんです(笑)。よく本屋さんは、「多くの人は情熱もなければ、思い入れもなし、あるのは思い込みだけ」と仰っています。上手いなぁ~。

 横山先生の講義は「鍼灸師は教養がないからダメ」という視点で、鍼灸以外の古典も引っ張ってきて素読をさせたり、漢字の成り立ちから意味を知る面白さを説いていかれたり、会場をグルグル回って受講者との距離を近く取りながらの1時間半でした。実技披露も視野に入れての構成のはずでしたが、余談(暴露話)に花が咲き、時間内には出来ませんでした。ですが、時間外にはたっぷりあったんですよ。懇親会でね。先生は「勉強会や学会に懇親会があったら,絶対に出た方が良い。懇親会に出ないようじゃ、講習会に来た意味は半分もありません。お酒の入った席でこそ本音が聞けるのに何故行かない」と仰っていました。講義が終わった後に、サイン会が勃発していましたが、本来でしたら懇親会に来てゆっくり語り合いながらの方が良いでしょう、お互いに。会場を後にする時間が迫っている中で、「サインサイン」と並ぶのも思い出作りには良いですが、それで得られるのってサインだけでしょ。サインを装った会話こそ、求めて行って貰いたいです。懇親会での横山先生は殆ど食事もとらずに実技三昧でした。お酒で喉を潤しながら(笑)。人間関係の構築には、そこそこ時間が必要なんですから、だから懇親会を設定している企画側の意図も分かっていただきたいなぁ~。アンジェラ心の呟きでした。

 あ、呟きついでに、講義で録音は禁止ですよ、禁止。前にも本屋さんがきっぱり言っていますが(それを聞いていない方のために書いておきますね)、録音したってどうせ聞かないでしょ。そうじゃなく、その瞬間にどれだけ脳みそに叩き込むかっていう緊迫感を持たないと、垂れ流しになるだけよ、逆にもったいないでしょとのことです。「人から何かを教われるのは一回だけ! それを逃したら後はない位の覚悟で聞け! 」ってよく言ってますね。当然ながら、原則撮影も禁止(主宰者側が、たまに撮っている事もありますが,講演者関係から頼まれている場合です)。宜しくお願い致しますね。

 懇親会は総勢30数名(半分の方ですね)。その後、二次会、なんと朝までの三次会が横山先生を囲んで執り行われたようです(笑)。先生の治療院へ行かれた面々は、肝臓を通るアルコールをたっぷり含んだドロドロ血液と同じように、相当に濃い1日を過ごされた事でしょう(笑)。

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2007年11月17日 (土)

六然直伝講習会 第四弾 感想②

 さて、前回に引き続き、六然直伝講習会第四弾の感想をアップします。午後の部ですね。2年ほど勉強会の企画をしていますが、「なんだか違うわ」という雰囲気の午後の一発目でした。アロマテラピーがテーマだと、やっぱり女性が多いんです(笑)。アロマをやっている人々特有の人種というか、なんとな~く漂う雰囲気があって、「お、懐かしい~」という感じがしました(笑)。

 何度も書いていますが、「前田先生の講義を直接聞けるなんて、しかも鍼灸と絡めて!!」というのが、今回のワタシの喜びポイントです(笑)。この観点をお持ちの参加者が2割ほどいらっしゃいました。アロマをやってから鍼灸に来た方々。しかも、アロマを学んだ本が前田先生の訳本からだった、という経緯も一緒が多かったみたい。参加者の一人には、以前フランスアロマツアーで前田先生のご主人の薬局も訪ねていたという経験をお持ちの方もいました。

 ワタシは学校に入った当時、実は「マッサージの免許を取って、それで治療としてのアロマオイルマッサージをして、鍼灸はどうでもいいさ」と思っていたのです。それで、ワタシのアロマの先生(鍼灸師の免許をお持ち)のサロンで修行させてもらおうとお願いをしたのが鍼灸学校入学前の春でした。ところが、「アンジェラちゃん、妊娠したのでサロンをたたむ事にしたの、ごめんね」という予想を裏切る展開が(笑)。その後、アロマとは疎遠になり、2年の中頃にニコイチに辿り着き、鍼灸の面白さと共に日々を送るうちに、アロマをすっかり忘れる始末の数年間でした。1年の頃は「誰かアロマと鍼灸を組み合わせてる先生を知りませんか」と、知り合った先生に聞いて回っていたのですが、全然辿り着けなかった。地元に一件一緒にやっているところがあったのですが、鍼を打ったあとに、なんの拘りもない既製品アロマオイルで、適当にマッサージされてがっかりして以来、アロマと一緒っていうのはこの程度が主流なのかぁ・・・と探すのを諦めてしまいました。それが、どうよ(笑)。5年かかりましたが、こんな出会いが!っていうことが、色んなご縁が繋がって実現したんです。本当、鍼灸は出会い系なんですね。懇親会等で直接どんな風に臨床をやってらっしゃるのかを質問させていただき、本当に勉強になりました。いつか先生の治療を受けてみたい!という次なる野望が生まれてきた次第です(笑)。

 講義はとっても素晴らしかったっす。というのは、前田先生の語り口調が素晴らしいんです。今回はアロマテラピー導入篇も兼ねていたので、基礎的なことをちりばめながら、先生の世界観を展開してくださいました。アロマテラピーの部分は本当に簡単な事も沢山喋ってくださっているんですが、「そんな事は知ってるぜ」と思う事は一度もなく、思わず「おぉ~アロマってすご~い、やってみた~い」とルンルンしてきました(笑)。簡単な内容をこうも深く喋れるものか・・・。先生のバックグラウンドがそうさせるのでしょうが、今まで聞いた事のないアロマ講義でございました。帰り道に、講義の中で紹介されたスイートオレンジのエッセンシャルオイルを購入されて帰られた方もいらっしゃいました。前田アロママジックにかかってしまったんですねぇ(笑)。

 そうそう、前田先生がお持ちくださったエッセンシャルオイルはご主人の薬局で扱っているものだそうです。しかも新品を持って来て下さったのは感激(涙)。エッセンシャルオイルは油ですから、酸化しやすいものでございます。通常1年ほど持ちますが、ビンを開けたときの香りはそんなには持ちません。開けたてのあのフレッシュ感。これがとっても楽しみなのです。この瞬間を絶対に人には譲らないっす。で、講義の際に紹介されたエッセンシャルオイルを配る任務を遂行中に、どさくさに紛れてブラックペッパーを開けてしまった(笑)。フランス語は読めませんので、アクシデントと言えばアクシデントなんです(弁明)。たまたま開けたら、卒倒しそうないい香り。冷え性のワタシと相性の良いエッセンシャルオイルなので、ぴったり合うのですが、こうも澄み切ったブラックペッパーは今まで嗅いだことがございません。懇親会の時に「こいつ開けやがったんですよ」と某先生に密告されましたが、先生は「いいのよぉ、使う為に持って来たんだから」と、まだ未開封の他のエッセンシャルオイルもテーブルに出してくださいました。ワタシの横にいた同類と、「開けちゃおう!」と目を見合わせて、ドンドン開けてしまいました(笑)。どれもイイんです。ま、香りは自分に合わないものも多々ありますから、それは香りが良くても使いませんので脇に追いやり、好きな香りをクンクン嗅ぎ続けるしばしの至福の時。横にいた同類と譲ってもらえるようにお約束を取り付け、どうにか手から離すことが出来ました。船便で送ってくださるそうです。もし、欲しい方がいたらご一緒にいかがですか? メールにて連絡を下されば一緒に注文しますよん!

 この講座を通して、ワタシの中で前日までとは違ったアロマの小窓が開きましたですよ。面白い事に、次の日急に以前務めていたアロマ会社から電話が入り、「急で悪いんだけど、明日得意先さんに講座をやって!」という依頼が来ました(笑)。講座の前に久しぶりに寄った会社で、社長やそこのブランドで出しているオーガニックシリーズのエッセンシャルオイルの入手担当者と話が出来、エコセールや、デメター認証製品(シュタイナーのバイオダイナミック農法)の裏事情など詳細を聞けたのも興味深かった。そんで、今日はアロマ市民講座の講師の日だったんですが、受講生の方々と化粧水を作りながら、今までとは違った新鮮な気持ちでお話が出来たと自己満足をしているところです(笑)。

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2007年11月14日 (水)

六然直伝講習会 第四弾 感想①

 先週日曜日、六然直伝講習会第四弾が終わりました。いつもの通り、濃い一日でありました。今回は3講座ありましたから、とても内容豊富です。では、順を追ってご報告しましょう!

 午前中は火鍼講座でした。本屋さんの友人である井手紀公生先生を講師にお迎えし、朝から頭いっぱい、お腹いっぱい状態でした(笑)。「人生短いんだ。オモシロイ奴や愉しい人と付き合いたいもん」と仰る本屋さんですが、本屋さんのお友達はどなたをとっても、人前で何か出来てしまう方々です。井手先生の実技講義を受けるのは今回が初めてだったのですが、「うわ~得した!」という、内容てんこ盛りの初心者導入篇火鍼講義でした。

 「社会のウラ稼業である はりきゅう の中のウラ技」と題して、教科書には載っていないノウハウを列挙したレジメもつけてくださいました。火鍼は読んで字の如く、火で炮った鍼を人体の必要な所へ刺すわけですが、効果がある反面、火の扱い方も含め注意事項が多いわけです。先生は「リスク管理をしっかりね」という視点で、患者さんとのやりとりの流れをお話してくださったり、現場から出てきた、生きた臨床例の数々を伝えてくださいました。

 「本にはこう書いてあるけど、僕の経験からは○の時には灸で充分です。火鍼をやると失敗します」、「○の所に刺すと書いてありますが、そこに刺すと失敗します。○の中の××を探してそこを狙うといいですよ」とか、本を読んだだけじゃ得られない情報が惜しみなくポンポン出ました。モノを習う時はとかく、効果のある所に集中しやすいですが、こういうリスク管理の高いものほど、失敗例、注意事項をどれだけ頭に入れておけるか、それを「やらない」という努力の徹底、というのがまず一歩目だと思います。また、○の部位にやった時はそこだけでは終わらないように、必ず△△をしてからお終いにします」とか、効果を最大限生かす工夫もお話いただきました。

 実際に全員が火鍼を体験しましたので、鍼を打つ姿勢、アルコールランプの持ち方、手の置き方、鍼とアルコールランプの距離等々、具体的な例を沢山見ることが出来ましたね。それから、骨折の後遺症、魚の目の治療も見せてくださいましたよん。魚の目といえば、機械で削り取って、専用ナイフを使ってからお灸で焼くというパターンの、魚の目係の経験もワタシはあるのですが、「これは火鍼の方が早いし、患者さんにも負担にならないや、とりあえずココから火鍼の扱いになれるようにしようっと」と思いましたです。だから火鍉鍼は手に入れました! だって、日本で有り得ないもん(本屋さんが以前、知り合いの方に買ってきて頂いたものだそうです)。講座が終わった後の争奪戦はすごかったですね(笑)。結局、途中から欲しい方が相次いでジャンケン大会になっていました。

 井手先生が30人以上の参加者の足か腕に火鍼を刺してくださっている間に、各自の練習が始まりました。本屋さんがそれをリード。以前、井穴刺絡の講座をやった時は「長野先生の唯掌論は、刺絡の上達法にも応用出来ます」って言ってましたが、今回も唯掌論の出番。「唯掌論を応用したやり方です」と、本屋さんが見本となって、皆さんジャガイモとピンセット、火鍼を手に持ち真剣にやっていました。「患者さんに痛くなく怖くなく刺せるようになる為には練習が必要」、「ただやみくもに対象に刺すのじゃダメ。形を作って下さい。そして意識的に練習する事」、「何故指のこの部分に火針の先端を当ててから練習するかと言うと、こういうわけだから」、「何故手をこの角度にするかというと、こういうわけだから」と具体的に、練習の目的と注意点や、みんなが陥りやすい間違いなども交えながら、いかに巧くなるかの為の稽古をしていきます。 

 企画側から申し上げますと、助手が本屋さんというのは、講座としてとても素晴らしいです(笑)。35人相手に実技講義ですから、先生一人じゃ時間が足りない部分もどうしても出てしまうんですよ。学校の実技の授業を思い出してください(笑)。「火鍼を受けた後に何かあれば僕が引き受けますから」と応急処置場所もすぐに出来上がるし(実際火針の後がちょっと腫れて痛んだ人にすぐさま散鍼をして治してました)、体験し終わった方々が時間を無駄にしないようにと、練習方法を教え始めてくれたり。そいういうフォローがあるからこそ、参加者も時間内に全員体験できました。井手先生もそうじゃないと、2時間半であの内容は進みません。濃縮、濃縮。

 あ、火鍼を受けた中にはゴルゴ夫妻のお姿も。「中国じゃこんなにソフトじゃない。井手先生のは優しいなぁ~」とゴルゴ36先生は感心されていました。「火鍼て痛くないですね」、という方も多かったです。ガングリオンにも有効ですが、ある方のは「これは火鍼ではダメだ」と、どうして出来ないかを教えてくださいました。時間的に平気そうだったので、ワタシも受けましたよ。腰に鈍痛がモヤモヤとあったので、腰痛バージョンと思って足を出して待機していましたが、「そういう場合はこっちのツボ」と、違う選穴をされました。こういう時に具体的に理由を聞きだしながら、様々なパターンを見れたのが良かったなぁ~。

 あっという間の2時間半。この後は前田先生、横山先生と続くわけです。長くなったので一応今日はここまで(笑)。

★★★なお、六然社の本は、 こちらの書店ウェブサイトや こちらのウェブサイトから購入出来ます★★★

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六然選書① 尾張藩医浅井家伝 金匱口訣

六然選書② 鍼灸開業 繁栄の秘訣

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2007年11月11日 (日)

明日の六然直伝講習会第四弾

 いよいよ明日ですね。あっ、もう日付は今日なんだぁ~。急いでお知らせしなくてはなりませんっ。お休み前にご覧になってくださることを期待して・・・。

 明日は午前中は火鍼講座ですね。その際に使用するジャガイモを先ほど洗ってましたですよ。泥だらけになりながら(笑)。ちゃんと乾かしてから持って行きますね。って、ジャガイモのことはどうでもいいんです。講座の際、受講生には火鍼を一人一本進呈しますが、それ以外に色んな火鍼を用意します。「火鍼て、確か千円以上で売られてたんじゃないかなぁ・・・」と、遠い記憶を呼び起こすとそんな気がします。破格ですね。なので、お一人様一本までとなっております。ご了承下さい。

 それから書籍の販売があります。前田先生の訳本を扱う、フレグランスジャーナル社さんが出店してくださいますので、アロマ関係の書籍が充実しています。この機会にアロマセラピーを始めちゃいましょう!! 昨日、横山先生、前田先生と打ち合わせを兼ねてお会いした際に色々と明日の内容をお聞きしました。う~ん。素晴らしい。「香りっていいね」で終わらせたくない、とおっしゃる前田先生は慢性関節症に効果のあるアロマセラピーのご紹介もあるようですよ~。勉強大好きと仰る横山先生は、どうやって勉強していくかという事もお話してくださるそうです。それから実技公開もあります! どうぞお楽しみに。

 六然社の書籍コーナーには、お待たせしました『虫の知らせ』が並びます。それから、某古書店から取り寄せた、小椋道益先生のレアグッズが並ぶ予定です。儲けなしの横流し価格ですから早い者勝ち。そして、『杉山真伝流臨床指南』も持っていきます。来月の講座の前に読んでおきたい方はここで購入しちゃってください。手技の辺りをよく読んでから来月に望まれると一層ためになると思います。

 ざっとこんな所でしょうか。それでは明日会場にて、皆様の到着をお待ちしております!

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2007年11月 6日 (火)

昭和鍼灸史

 先日お知らせしました、六然社直伝講習会第五弾にまつわるお話です。サブタイトルを

「貴方は杉山流と杉山真伝流の違いを知っているか」

と、したのにはワケがございます。「杉山流」と「杉山真伝流」を同一と混同している初歩的ミスが当たり前にように横行する鍼灸教育現場。この講座を聞けば、違いはもちろん、「杉山真伝流」の有用性を実感できること間違いありません。ワタシがこれらの違いに気付いたのは自分からではなく、本屋さんに問われて気付いたのでありました。「え、同じじゃないの?」、「じゃ、杉山流が王道でしょ」(爆!)。この落とし穴にはまっている同類は多いに違いない(笑)。

 あれは鍼灸学校3年生の頃だった(遠い目・・・)。本屋さんに『昭和鍼灸の歳月』のちょっと前の時代について、母校の学生相手にお話していただく機会を作りましたですよ。これはワタシが企画した第二弾講習会でしたっけね。第一弾は鴻仁先生の散鍼&長鍼&唯掌論でした。今となっては貴重なお題目。宗家なのに滅多に唯掌論をお披露目して下さらないですもんねぇ~。裏宗家の本屋さんが「どうして教えてあげないの?」って聞いたら、鴻仁先生曰く「だって聞きに来ないんだもん」ですって(笑)。

 さて、ワタシの母校は柳谷素霊先生にまつわるエピソードには事欠かない環境でして、もちろん『昭和鍼灸の歳月』は読んでいましたし、その亡き著者を師と仰ぐ勉強会にも出席させてもらっていたので妙に身近に感じ(例の八木下翁の『鍼灸重宝記』実物も拝見しました)、昭和の武勇伝的鍼灸師話は知っているつもりだったんです。ですが、井の中の蛙ですよ。これまた。当時、実を言えば、東京は鍼灸盛んじゃなかったんですね。関西にくらべて。鴻仁先生の『針聞書』の研究でも、日本鍼灸のルーツは関西(茨木?)ってことが証明されてしまいましたし……。しぇ~。知ってるつもりの話は「あまりにも神格化された素霊先生にまつわる思い出話エピソード」だけだったと気づかされたのは本屋さんとの出会いからでございました。

 でもね、素霊先生の奥様が亡くなる前にやった最後の講義を受けたうちの一人でもあるんです、ワタシ。テーマは乳房マッサージでしたが、昔話も沢山してくださいました。素霊先生の裏話を奥様ご本人から聞けたのは歴史的価値がありましたよ。奥様と素霊先生は年齢差がかなりあったそうですから、「一人前の社会人に育ててもらった」というような言い方をされていました。国会図書館へ通っては写していた奥様の若かりし頃のお話から、素霊先生が亡くなった後、それを引き継ぎ学校を経営してきた手腕。“おしん”じゃないですが、NHK朝の連続小説、女性一代記みたいで面白かった。行政のお偉いさん方を相手にちゃんと意見が言える女にしてもらったとおっしゃっていました。とにかくパワフルで肝っ玉の据わった女性だなぁという印象でした。必死に現実に向き合って生きてこられたんだろうなぁという基礎の強さがにじみ出ている方でした。講演後、半年ぐらいでお亡くなりになりましたが、広い畳部屋に響き渡る声量、杖で支えながらもかなりの時間を立ったまま講演されていた記憶があります。

 そうそう。戦前の雑誌についても、母校の図書館にある程度まとまって所蔵されていましたですよ。「こんなのありましたぜっ、旦那」と本屋さんに告げると、「それはすごいぞ!!」と価値を教えてくれました。へぇ~、すごいのか。と、それを聞いてとりあえず借りて読んでみたわけです。読み進めるうちに、当時の緊迫した臨場感なども伝わってくる。それから、熱いっ。熱意がものすごい。戦前の人は気概がありますからね。いつも戦っている風なんです。文章が断定的で、読んでいるこっちも意気が上がっちゃったりするんですよね(良いのか悪いのか)、「○○しても、差し支えないっ!!」とか言い切ってみたくなる(笑)。この雑誌を読んでいくと、本当に全国で色んな名人がいらしたんだなぁ~というのがよく分かります。それまでワタシが見ていた鍼灸界の歴史って、「柳谷素霊先生からスタートしたすごい狭い円錐型だったのかぁ」と見えてきました。この辺りから、鴻仁先生の江戸期の研究の意義が見えるようになったのかもしれません。母校の先生方の仰る“古典”は、素霊先生の前は一気に『黄帝内経』へ先祖がえりみたいな感じでしたから。間がすっぽ抜けているんです。それにはまぁ理由がないこともないですよ。素霊先生達の時代は、ちょうど江戸期の文献がまだ表に出てこれなかった時代だったという背景も差し引いて考えないといけないんですが、じゃ、素霊先生が「古典に還れ」と掲げられた時に想像していた「古典」て、具体的にどんな鍼灸だったんだろう?と、ふと思ったのです。

 「素霊先生が影響を受けた先生方って誰なんだろう?」、「古典、って言い始めたヒントってどこからだったんだろう?」、そんなことが頭によぎり始めました。素霊先生に繋がる逆の円錐型、その底辺こそが先生が見ていた「古典鍼灸」なんでしょうが、そんな視線で見ていくと、素霊先生が作った教科書に頻繁に出てくるのが「杉山真伝流」の影なんですよ。チラホラというより、大胆に引用。コピペの世界。素霊先生以前の書籍を文字通り私財を投じて集め、ブツ切れの伝統の糸をなんとか紡ごうとしているニコイチの仕事、ここに注目せずに伝統鍼灸について語れるのでしょうか?  そういえば、大浦先生の杉山真伝流もその研究発表の皮切りは当時本屋さんがやっていた経絡治療学会の機関誌『経絡治療』155号掲載でしたね。(学会内からはなんの反響もなかったそうですが、「事の重大さに気がついているのかなあ?」と当時本屋さんは言ってまぴた)

 この辺りの説明は、実は12月9日に本屋さんがしてくれることになりました。あ~、前置きが長かったですね。久しぶりに書き込みましたよ(笑)。ということで、大浦慈観先生による杉山真伝流の実技以外にも今回の直伝講習会第五弾の価値は大きいのでした。これは聞かないと損しますよぉ~。

六然直伝講習会 第五弾

「貴方は杉山流と杉山真伝流の違いを知っているか」

《講義》

●日程: 平成19年12月9日(日)  

①午前 10:00~12:00  ばーば佐智子先生

「今年も有難うございました・感謝際in東京 ~僭越ながら多賀フォー前座漫談を再演~ 《絵で見る病気治し入門》、《虹彩と歯形の共通点》」

②午後 13:30~16:00  

13:30~14:15 寄金丈嗣氏 『昭和鍼灸周辺事情』   

14:30~16:30 大浦慈観先生  『杉山真伝流臨床指南』

●場所: フォーラムミカサ 8階

     〒101-0053 東京都千代田区神田美土代町3-1三笠ビル 03-3291-1395
     http://www.fm-tohnet.com/map.html

●定員: 80名

●参加費: ①無料 、 ② 6000円  (和方鍼灸友の会会員でない方は7000円)

《お申し込み方法》

こちら  までメールにてお申し込み下さい。予約完了の返信をこちらからさせて頂きます。

② ※FAXでもお受けしております。返信先の電話番号を明記願います。03-6279-5102 六然社・担当山本

③ お申し込み完了後、入金締め切り期限:12 月4日(火)までに下記の口座へお振込み願います。

 郵便振替 :口座番号  
 有限会社 六然社  00150-4-44092

★★★なお、六然社の本は、 こちらの書店ウェブサイトや こちらのウェブサイトから購入出来ます★★★

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