六然直伝講習会 第四弾 感想①
先週日曜日、六然直伝講習会第四弾が終わりました。いつもの通り、濃い一日でありました。今回は3講座ありましたから、とても内容豊富です。では、順を追ってご報告しましょう!
午前中は火鍼講座でした。本屋さんの友人である井手紀公生先生を講師にお迎えし、朝から頭いっぱい、お腹いっぱい状態でした(笑)。「人生短いんだ。オモシロイ奴や愉しい人と付き合いたいもん」と仰る本屋さんですが、本屋さんのお友達はどなたをとっても、人前で何か出来てしまう方々です。井手先生の実技講義を受けるのは今回が初めてだったのですが、「うわ~得した!」という、内容てんこ盛りの初心者導入篇火鍼講義でした。
「社会のウラ稼業である はりきゅう の中のウラ技」と題して、教科書には載っていないノウハウを列挙したレジメもつけてくださいました。火鍼は読んで字の如く、火で炮った鍼を人体の必要な所へ刺すわけですが、効果がある反面、火の扱い方も含め注意事項が多いわけです。先生は「リスク管理をしっかりね」という視点で、患者さんとのやりとりの流れをお話してくださったり、現場から出てきた、生きた臨床例の数々を伝えてくださいました。
「本にはこう書いてあるけど、僕の経験からは○の時には灸で充分です。火鍼をやると失敗します」、「○の所に刺すと書いてありますが、そこに刺すと失敗します。○の中の××を探してそこを狙うといいですよ」とか、本を読んだだけじゃ得られない情報が惜しみなくポンポン出ました。モノを習う時はとかく、効果のある所に集中しやすいですが、こういうリスク管理の高いものほど、失敗例、注意事項をどれだけ頭に入れておけるか、それを「やらない」という努力の徹底、というのがまず一歩目だと思います。また、○の部位にやった時はそこだけでは終わらないように、必ず△△をしてからお終いにします」とか、効果を最大限生かす工夫もお話いただきました。
実際に全員が火鍼を体験しましたので、鍼を打つ姿勢、アルコールランプの持ち方、手の置き方、鍼とアルコールランプの距離等々、具体的な例を沢山見ることが出来ましたね。それから、骨折の後遺症、魚の目の治療も見せてくださいましたよん。魚の目といえば、機械で削り取って、専用ナイフを使ってからお灸で焼くというパターンの、魚の目係の経験もワタシはあるのですが、「これは火鍼の方が早いし、患者さんにも負担にならないや、とりあえずココから火鍼の扱いになれるようにしようっと」と思いましたです。だから火鍉鍼は手に入れました! だって、日本で有り得ないもん(本屋さんが以前、知り合いの方に買ってきて頂いたものだそうです)。講座が終わった後の争奪戦はすごかったですね(笑)。結局、途中から欲しい方が相次いでジャンケン大会になっていました。
井手先生が30人以上の参加者の足か腕に火鍼を刺してくださっている間に、各自の練習が始まりました。本屋さんがそれをリード。以前、井穴刺絡の講座をやった時は「長野先生の唯掌論は、刺絡の上達法にも応用出来ます」って言ってましたが、今回も唯掌論の出番。「唯掌論を応用したやり方です」と、本屋さんが見本となって、皆さんジャガイモとピンセット、火鍼を手に持ち真剣にやっていました。「患者さんに痛くなく怖くなく刺せるようになる為には練習が必要」、「ただやみくもに対象に刺すのじゃダメ。形を作って下さい。そして意識的に練習する事」、「何故指のこの部分に火針の先端を当ててから練習するかと言うと、こういうわけだから」、「何故手をこの角度にするかというと、こういうわけだから」と具体的に、練習の目的と注意点や、みんなが陥りやすい間違いなども交えながら、いかに巧くなるかの為の稽古をしていきます。
企画側から申し上げますと、助手が本屋さんというのは、講座としてとても素晴らしいです(笑)。35人相手に実技講義ですから、先生一人じゃ時間が足りない部分もどうしても出てしまうんですよ。学校の実技の授業を思い出してください(笑)。「火鍼を受けた後に何かあれば僕が引き受けますから」と応急処置場所もすぐに出来上がるし(実際火針の後がちょっと腫れて痛んだ人にすぐさま散鍼をして治してました)、体験し終わった方々が時間を無駄にしないようにと、練習方法を教え始めてくれたり。そいういうフォローがあるからこそ、参加者も時間内に全員体験できました。井手先生もそうじゃないと、2時間半であの内容は進みません。濃縮、濃縮。
あ、火鍼を受けた中にはゴルゴ夫妻のお姿も。「中国じゃこんなにソフトじゃない。井手先生のは優しいなぁ~」とゴルゴ36先生は感心されていました。「火鍼て痛くないですね」、という方も多かったです。ガングリオンにも有効ですが、ある方のは「これは火鍼ではダメだ」と、どうして出来ないかを教えてくださいました。時間的に平気そうだったので、ワタシも受けましたよ。腰に鈍痛がモヤモヤとあったので、腰痛バージョンと思って足を出して待機していましたが、「そういう場合はこっちのツボ」と、違う選穴をされました。こういう時に具体的に理由を聞きだしながら、様々なパターンを見れたのが良かったなぁ~。
あっという間の2時間半。この後は前田先生、横山先生と続くわけです。長くなったので一応今日はここまで(笑)。
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