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2010年5月

2010年5月29日 (土)

6月〜8月の寺子屋予定と業務連絡

6月以降の寺子屋のお知らせです!

「あらかじめ申し上げておきますが」(と言う前置きに反応出来る人は、元和方鍼灸友の会多賀大社フォーラム参加者である可能性大ですね)、今回本屋さん人数制限したがってます。実技メインだからでしょう。マックスで20人位といっていたので、「えーっ!」て言ってみまぴた。(既にお申し込みの方もいらっしゃいますが)多分、多少増えても大丈夫だと思います(おこられるのはワタシです……)

 ついに、本屋さんの治療の中核を為す活法の紹介をすることになりました。パチパチ。

 「脳活・臍活・足活」の名付けて「三活法」!

 本屋さんは、寺子屋でもちょちょっと片鱗をみせたりもしますし、「活法修練会」とみたいなものを企画して、一部のマニアの方達とやってこられた経緯があるようですが、それは閉ざされた会なので、系統だって活法を勉強会としてやるのは、寺子屋では初めてとなります(活法そのものは別伝で結構やっちゃってますけど……)。

 三活法なので、三回連続シリーズでやって頂きます。6月、7月、8月と第三日曜日、いつものお寺で同じ時間帯12時半~15時半(といって延長の可能性大)の開催です。

 本屋さんは、それぞれの回でそれぞれ順番に重点を置きながらも、毎回一通り三活ともやるつもりのようですが、一回じゃ出来ないと思いますので、出来るようになる為にも3回連続参加ご希望の方を優先します。3回を通して受講する事で身体をどう見るのかの視点が相当育つと思われます。こんなチャンスは滅多にありませんです。

 活法は、身体への理解と、ある程度の身体が使えないと難しいので、それ用の時間を設けるかどうかはわかりませんが、当然、身体作りの話題にも相当触れると思います。今まで別伝や単発の身体作りの会で学んだ知識が治療へと発展するわけです。本屋さんは「鍼だけブスブス打っても効くわけない」と、よくおっしゃいますが、今回の連続講座でその理由がお分かり頂けるかと思われます。

 さて、お申し込みはワタシのいつものアドレスまで、事前にメールにてお申込み下さい。 詳細はメールでお送りします。

 6,7,8月連続参加の方優先です。3回参加できない場合は、初回6月に参加される方を優先します。3回連続参加ができない場合は6月と〇月希望とご明記下さい。人数の調節を行ないますので宜しくお願いします。

 あと、今年もこっそり合宿があるかもしれません(といいつつ日時は未定なのです、なぜなら参加各位のご都合次第で流動的だからです。)。

 それと、別伝の業務連絡です。
 6月は6日1回しか時間が取れないそうです。お忙しい本屋さんです。第二は刺絡講習会や医史学会が、第三は寺子屋、第四は刺絡学会の学術講習会ですので、第一日曜日のみとなっております。6日は基本の稽古をやります。時間はいつものように12:30〜です。まだお申し込みでない方は、こちらも上記メールにてお申し込み下さい。

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2010年5月11日 (火)

鍼灸祭

今年もやってまいります! 早くも今週末となりましたが、5月は鍼灸祭の季節ですね。昨年参加された学生さんが今年も早く行ってよい席を取る!と意気込んでいらっしゃいました。そんなに広くない会場ですので、メイン会場に入れない場合はビデオ撮影で見られるお部屋もありますのでそちらも合わせてご利用下さい。

学生の頃より参加している鍼灸祭ですが、あの場で玉串奉奠をさせて頂くと気持ちが新たになります。神道に通じている本屋さん(仏教やキリスト教なんかも通じていますが;笑)の教えを頂いて以来、単に儀礼的に行なうのではなく、こちらの心持が大切なんだというのが分かるようになりました。祭壇に立つ前には頭の上が天井高く(屋外だったら空高く)、すっきりと風通しの良い感覚を作ってから望むようにしています。神様に何かお願いをするのは愚かな行為で、日頃の感謝をする場だとも教わって以来、そう言う風に気持ちをスタートラインに戻す場として望むようにしています。

さて、当日のスケジュールは以下の通りです。

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第31回 鍼灸祭
 日時:5月16日(日曜日)13時〜祭礼 14 時より講演会&鍼灸実技供覧
 場所:東京お茶の水 湯島聖堂<http://www.seido.or.jp/> 
 主催:�斯文会 協賛:鍼灸祭世話人会 他
 講演&実技供覧 
 講演:『漢字の面白さ再発見ーー医に係わる漢字の話ーー』土屋秀宇 (漢字楽習の会主宰、日本幼児教育振興会副理事長)
 実技供覧:「主訴に向き合う 手当の鍼(刺入しない鍼)」一ノ瀬  宏(鍼灸祭り世話人 鍼灸和友堂堂主)
 参加費:500円
 懇親会費:3000円
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 以上予定しております。
 
土屋 秀宇先生は、本屋さんが以前より是非お願いしたいと思っていた講演者。非常に御多忙の中をやりくりして引き受けて下さった模様。お勧めの著書はいくつかありますが、なかでも、『学校では教えてくれない日本語の秘密』 『石井式なるほど! 漢字ワールド』シリーズは読みやすく面白いとの事。

ブックデータベースをみると、『日本語の秘密』については「現代日本語が抱える矛盾の多くは、言語の自然な変化の中で生まれたものではありません 。あるときは時の権力者が、またあるときは知識人が、あるときは外圧により、またある ときは「国」が、それぞれ意図を持ってねじ曲げ形を変えてしまったのです……」とあります。そういえば、本屋さんも「学校では教えてくれない◎◎講座」ってのをやってたこともありましたね。先日の別伝講座でも、実はちゃんとツボを取る、ということについて学校教育では「習ってない」学生がすくなくなく、基本である「取穴」が意外に杜撰であることが判明、「もしかしたら、この感覚を育てる部分はちゃんとやらなくちゃいけないのかもしれないな」と言ってましたので、いずれ勉強会でやるかもしれませんです。期待しましょう。

それはともかく、鍼灸祭です。
今年も本屋さんの懇意にしている明治屋酒店さんが来て下さるそうです。毎年、美味しい日本酒やワインや焼酎をこれでもかとそろえてくれますが、今年も期待して行きましょう。

あと、事務局をやっている本屋さんは、「10年やったから事務局を譲りたい」と昨年から言っています。どなた様か立候補する方はいらっしゃいませんか? ノウハウの伝授の他にかなりの特典がつくとは思われます。「やってもよい!」という奇特な方は是非、御一報下さい。素敵な御縁ができるかも♪

では、会場でお待ちしております。

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2010年5月 7日 (金)

六然直伝講習会第十弾 火鍼講座の感想

今月の第3日曜日に開かれました、六然直伝講習会第十弾 《火鍼講座》 の模様を報告いたします。

学生さんから臨床歴10年以上のベテラン先生まで幅広い層がご参加になりました。井手紀公生先生の火鍼講座は講義、練習法、実際に体験するまでの三段階の中で臨床で使ってこられているノウハウを丁寧に説明してくださり、たった一回の講座ですが、火鍼の守備範囲、不適切な場合などなど具体的に知る事ができました。

そして、最後に本屋さんの散鍼講座。時間は30分足らずの短い時間ながら、奥義皆伝(ワタシも初めて聞いた!!)というヒント満載の内容でした。参加者の先生から臨場感溢れる《まとめ》が送られて来ましたので掲載させて頂きます。

今回の井手先生の講義は井手火鍼臨床論として、リスクマネージメントと火鍼で変える世界観を中心にした、自分の経験からのみ講義する井手イズム全開の素晴らしい講義でした。

私は「よしっ!!」とおっしゃり綿花を当てているところが、井手先生らしくさりげないNLPを活用した最大のポイントだと受け取りました。

あとは実技でいろいろなポイントを火鍼される時の脚の組み方やポジション、下半身の安定があるからこそ、手の力を抜いて柔軟に動かされるところは、武術をされているベースもありますが、別伝講習会を含む身体作りにつながるところでしたね。

それに対比して本屋さんは散鍼の世界観を事もなげに教えてくださいました。擬音2種類で端的にまとめてしまう、要略力のすばらしさに驚嘆しました。「ただ、チョコマカ手を動かしているだけじゃダメ!、こういう風に身体にアプローチしているんだ、というイメージを持たないと」そして「出力と入力が出来る手を作らないと」「気持ちがいいというだけでしたら、腕のいいエステシャンには勝てませんよ!」と、いいつつたった二言の擬音で、散鍼のスタートからゴールまでを表現してしまいました!。

唯掌論から指作りをやり、散鍼の練習を始め、お会いした時にちょこっと指導いただき、
修正して練習を繰り返し、ある時自分の指の特性上同じ事が出来ない事に気付いて以来、同じ結果がだせる違った指使いを模索し現在に至っていますが、あの2種類の擬音で方向性に間違いがないことが確認でき、とてもありがたかったです。
いつもながら何にも代え難い価値がある勉強会ですね。

それぞれの世界観を味わうこと、味わえる事って、このうえない勉強だと思います。
わたしも修業時代にこれらのことに気付いて勉強できていれば、よかったのになぁ。
でも、遠回りの経験値が活かされる事も多いので、人生何一つ無駄はないもんだなぁ。

は鍼灸祭でお会いしましょう!

以上が某先生より送られてきました感想でございます。

さて、ワタシがお手伝いしながら感じた事を書きたいと思います。火を扱うから火鍼なんですが、火の取り扱いを十分に注意せねばと改めて思いました。臨床家の先生方は火鍼初体験であっても、普段患者さんと接している想定で動いていますから問題など無いのですが、学生さん、卒業したての方々の練習風景を見ていてちょっとした不注意が垣間見えました。

アルコールを染込ませてある綿花を会場全体の中間地点に置いておいたのですが、ここから持って行くときの対応でリスク管理があるかないか、はっきり見えました。

アルコールをたっぷり染込ませていますから、ピンセットでそのまま取るとアルコールが滴ります。それを絞らずに、そのままタクタクと自分の机まで移動する人。

次に、滴る程ではない綿花の余計なアルコールを灰皿に絞る人。綿花が燃え尽きてから灰皿に捨てれば問題はないですが、火鍼を充分に火熱できないぐらいの弱い火力になってしまった残り火がある状態の綿花を大抵捨てることになるので、灰皿の上で火が出てしまうんです。すぐに消えるといえば消える程度なんですが、こういった火も出さない方がベターでしょう。

これは自分にも言い聞かせている事ですが、事故は想定外で起こるケースが大多数ですから、先の事まで想像できるように訓練しないといけないわけです。「まさか!」ってことが原因になるわけですが、その「まさか」をなるべく減らす想像力を身に付ける、これは本屋さんの事前準備の徹底ぶりを見ると勉強になります。本屋さん曰、《想定内》を多く持てば、「まさか」と思うような事はだいぶ減らせるとのことです。なのであらゆるケースを考えられる癖を身に付けるようにしないとなんだと思います。

そうそう。何故、アルコール綿花の位置を数カ所にしか置かなかったのか。各テーブルに親切に準備しなかったのか。ここにも意図があっての事と思いました。一見不親切なような状況設定でどう対応するかを見る、そういう所からも《教育》は始まっているのです。

前回のブログに書いたように、寺子屋は飛行機製作所ですからね。自分の頭を使って、色んな危機感を想定する、諸先輩方はどう動いているのかを一緒になって教わる事で身に付けるチャンスをもらっているのだと考えると分かり易いと思います。そうすれば本屋さんの意図がより分かると思いますよ♪

ちなみに、本屋さんは火のついた綿花を手のひらで握りつぶして火を消してしまいます。ワタシにはそんな芸当ができないので、たっぷりの水が入ったココット皿(深いので)をすぐ脇に置いておきます。ココット皿は大活躍です。それが欲しくてクリームブリュレを買っちゃったりするのですが(笑)。

さて、次回の寺子屋は鍼灸祭と重なるためお休みです。5月16日(日)鍼灸祭、皆さんのお越しをお待ちしております。事前予約は必要ありませんので直接会場へいらしてください。近々詳細をアップします。

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