5月の様子と6月の寺子屋講座
さて、五月の寺子屋講座の日、ワタシは急な患者さんが入ってしまった為に行けませんでしたが、午前中は鍼灸祭由来の霊牌への参拝に寺子屋常連メンバー+初参加者総勢十数人でお出かけになっていました。とてもよい天気でよかったですね。10時〜の読経には温知会のO先生も駆けつけて下さいました。「二日酔いなのにやっぱりああいう所はさすがだわ」と本屋さんが言ってました。霊牌を初めて見る参加者もいたようで、今後は一人でも行けますね! 参拝の後はちょっと早めのお昼の御蕎麦が本屋さんから皆さんに振舞われたとか。漫画『そばもん』を寺子屋の参考資料にするくらいですから、本屋さんは蕎麦好きです(それも半端じゃなく;笑)そして、みんなでいつものお寺へ。
今回の「安全な頸椎調整」、何から始まるかと期待していましたが、例によって配られた資料は「読んどいて下さい」で、おしまい(笑)あ、でもすごい面白い中味でした。そして貴重なものでした。六然寺子屋の資料は、普通の鍼灸の勉強会ではあり得ないようないろんなものが登場します。例えば、漫画。なんとなく覚えているのをあげると、上に書いた『そばもん』『天』(麻雀漫画です…でも殆ど麻雀出て来ない)『ゴルゴ13』『じみへん』『けんこう仮面』『玄人のひとりごと』、一応知られているけどみんなが読んでいない本とか、いったいどこからこういうモノがでてくるのだろうといった貴重なものまで、いろいろ資料が配られます。本当は、それらの資料一つ一つにちゃんと解説をして欲しいと思うこともあるのですが、本屋さんにとっては、「それをしちゃうと時間かかるからもったいない」だから(自分でちゃんと手に入れて、配った所だけでなく全部)「読んどいて下さい」という事なんだろうと思います。
今回の講義の内容は、前回に引き続き丸投げでごめんなさい!(笑)「ささやきからの目覚め!」ブログ< http://yasoichi29.blog52.fc2.com/ >にも紹介されていましたね)。
ささやきから目覚めた先生は、後頭骨と脊椎と骨盤&大腿骨までついた骨格模型をわざわざ新幹線に乗っけて持参して下さいました。前座で、それを用いながら、一通り「見所&注意点」をレクチャー。本屋さんは、その心意気に感じたのか、「気がつく人だけ気がついてくれればいいけど、今から言う事は、一生の臨床に役立ち続けるヒントです」といって、頸椎の調整は首肩を使わずとも、あるポイントに注意すると、骨格も南部組織も変化がでるという場所を教えていました(あれはスゴい事らしいんですが、特に皆様質問もなくスルーしてらっしゃったので分かったのかな?と後日ちょっと本屋さん心配してました)。その他、「ささやきからの目覚め!」ブログを読んで頂くと分かりますが、関節調整の極意をさりげなく普通にしゃべってまして、ささやき先生絶句されてました「ああ、あんなことまで普通に言っちゃうんだ、ぼくあれを分かるまでにどれだけ時間とお金をつかっただろう……」とささやきならぬつぶやきが聞こえましたが…。
さて、今回は本屋さんが全員に、頭を持って右手左手…と持ち替えて…、というのをやってもらいつつ、ABCと3段階に分けました(ささやき先生はただ一人「S」もらってまぴた、ワタシは「一応」がつかないAでぴた…よかった!;笑)。Aは、まあまあ要求を満たしつつある、Bは、まあ不快じゃないとは言えないけどやることはそれで間違ってはいない、Cはやることが違ってる、あるいは不愉快または危険…、といった感じだったみたいです。
それから、みんなに本屋さんがやってみせました。
「欲しいのはこういう手」
乗っかった時は分かるのに、「これをね、こうします」と本屋さんが言ったとたんに、さっきまであった手が消える……。不思議な感覚。
講座後感想を下さった先生のメールを一部紹介します。
============
まず、両手で頭を持ち上げて左右の手に交互に乗せかえる。
たったこれだけのことが、こんなにできないものかと驚きました。
見ているとすごく簡単な動作のように思えたのに、
手順にばかり気を取られ、イメージができておらず、
いざやろうとすると、どう身体を動かして、
何をすればいいのかわかりませんでした。
その後、頚椎の調整を実際にしていただいて、
衝撃を受けました。
あれ?先生の手、どこいったんだろう??
手と頭が溶けて広がってしまったような感じでした。
=============
……なるほど、だから「手の作り方」の延長にあったんですね。
それをしながら、個人個人に合わせて少しだけ調整、その中に以前当ブログにも登場した事のある、伊豆で数千人按摩治療を継続されている先生がいました。その先生が寝て、頸椎を触り始めた本屋さん、「右肩おかしいでしょう?」と指摘した後、簡単な調整を…、すると正中線上にちゃんと乗っていなかった首が正中線上に、内旋していた肩峰が治っているじゃありませんか?? 頭と首しか触っていないのに「足首捻挫していませんか?」「腰痛持ちですね?」「おなかの調子悪いでしょう?」等等、本屋さんは「でまかせを言ってるとあたるんですよ(笑)」と謙遜しますが、いやいやちゃんと見所、ノウハウがあるのです。
「ここ、こうなってるでしょ?」言われてみると確かに首の偏位や、足首の回旋具合など等、ワタシも分かってきましたが、鍼灸だけやっているとなかなか見えて来ない身体の構造や仕組みについて、当たり前のように押えた上での指摘や施術なんです。「気が」とか「脈が」とか、「経絡が」とか言っていると、全く見えて来ない身体の見方……、そうだ次回はこれをやってもらおう! と思いまぴた!
意気揚々と提案してみた所、「そんなん見れば分かるから必要ないよ」と即却下(泣)。隣でうなずく、前座の先生。でもですね、ワタシ自身、今でこそようやくなんですよ。各パーツの関連性にぼんやりと目が行くようになってきたのが。本当にようやくでして、やっとスタートラインに立てた所という感覚です。本屋さんのようにシャープに的確に関連性が見えないんですねぇ。見える人には「そんなの見れば分かるでしょ」でしかないのですが、見えない人には「魔法」なわけで。
学生時代六部定位脈診至上主義の学校でしたので、こういう身体の見方は臨床家の先生が「これは秘密だけど」風にこっそり織り交ぜて教えてくれた瞬間ぐらいでしか学校では触れることができず、系統だって教えてもらう機会はありませんでした。なので、本屋さんの視点にものすごく衝撃を受けたのを今でも覚えています。もともと六然の勉強会はワタシが聞きたい事を一人で聞くのは勿体ないから、みんなにも・・・って始めた事ですので、原点に返って、やっぱりこのテーマで行くことにしてもらいまぷ。名付けて「鍼灸視点だけでは見えてきにくい身体の見方!」そう。企画者は美味しいのです(笑)。ワタシも実体験を踏まえて少しだけ前座でしゃべらせて頂くつもりです。
6月の申し込みは、いつものようにこちらにメールを下さい。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント